【第129号(2017年3月11日発行) 14面】三重県四日市市のタウン紙『タウン情報YOU四日市』

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第129号(2017年3月11日発行)記事 14面

【四日市経済ニュース】ゴマの香り最大限に 九鬼産業


新商品を手にする澤井さん

新商品 きっかけは消費者の声
焙煎温度見極め 製法工夫

 「ゴマの総合メーカー」として製造・販売を手掛ける九鬼産業株式会社(本社・四日市市尾上町、渡辺伸祐社長)は、家庭用、業務用のあらゆるゴマ製品を世に送り出している。創業130年を超す老舗メーカーは、新たな商品開発への挑戦を続けている。
 ゴマそのものはもちろん、ゴマ油やゴマ加工品などを扱う同社の開発部には、電話やメールでさまざまな声が日々届く。そんな中にあった要望が「おいしいけれど、もっとゴマの香りが欲しい」。2月13日に発表した新商品「九鬼生でかけて味わうごま油 香り芳醇」の開発は、消費者のそんな声から始まった。
 「香り芳醇」は、2014年から販売している「生でかけて味わう」シリーズの第2弾。「苦味を抑えたうえで香りをしっかり引き出したい」と頭をひねる開発担当者が最も苦労したのは、香りを最大限引き出すゴマの焙煎温度だった。


ゴマ油の製造工程

温度見極める難しさ

 コンセプトに合う「香り」を求めて試作を重ね、更に、ゴマを機械で押して搾り出す従来の「圧搾製法」に冷却工程を加え、香りを際立たせることに成功。こうして、約1年間を費やした「香り芳醇」が完成した。開発部商品開発課に所属する管理栄養士の澤井志保さん(30)は「苦味が生じる手前の温度を見極めるのがとても難しかった」と振り返る。
 同社では、ゴマに特化した商品の風味の違いを分かりやすく表示するため、独自の5段階指標「風味香りレベル」を導入しており、新商品は最も強いレベルのタイプだ。商品棚へ並べた時によく映えるように、また「楽しい食卓を演出してくれるように」と桜色を基調としたラベルに決まった。
 料理のジャンルを問わず手軽に製品を使ってもらおうと、同社のホームページには、製品別におすすめレシピも掲載している。「食卓に商品を並べていただける光景を浮かべて、調理法の提案にも力を入れています」と笑顔で話す澤井さん。「今後も消費者の方々からご要望をいただき、さまざまなニーズに応えていきたい」と語った。

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【四日市経済ニュース】112年の歴史に幕 料亭「浜松茂」


 明治期に海外への扉を開いた四日市港発祥の地、四日市市高砂町に店を構え、政財界などの著名人も多く訪れてきた老舗料亭「浜松茂」が、3月20日(月)で112年の歴史に幕を下ろす。3代目店主の吉田稔さん(63)は「後継者にも恵まれず、閉店を決めた。支えていただいた皆さまに感謝申し上げたい」と話している。
 1905(明治38)年、料理人だった祖父の吉松さんが、東洋紡の創設者の一人、伊藤伝七(十世)氏の別邸を譲り受けて創業。当時から変わらない木造2階建ての「玄関棟」と昭和初期に建てられた離れ座敷「さつき棟」は、2010年に国の有形文化財に登録された。1951(昭和26)年の昭和天皇三重巡幸では、隣接する「松影館」(現存せず)に宿泊され、吉松さんが料理を任されたという。
 料理に興味がなかった吉田さんだが、大学卒業を前に、2代目の父礼三さんから店を継ぐよう切望され、「銀座吉兆」での修業を決意した。6年間、仲間が次々と辞めていく厳しい日々だったが、「浜松茂を継ぐという目標があったから今がある」と振り返る。
 35歳で3代目に就任。企業関係の接待だけでなく「誰にでも料亭の味に親しんでもらいたい」と、ジャズコンサートを開くなど、少しでも敷居を低くすることに努めた。祖父の代からの「古萬古」収集はよく知られているが、吉田さんは信楽焼や常滑焼などの六古窯を好み、料理や部屋のしつらえに使うこともあった。
 以前から「店が良い状態で身を引こうと考えていた」といい、「料理人として40年間、夢中でやり切った。残念だが最後の日まで精いっぱい務めたい」と惜しみつつ語った。
 問い合わせは浜松茂 電話059・351・2491へ。

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※掲載内容は取材時によるものです。詳細は、各施設・店舗にお問い合わせください。

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