モンゴルに日本の現代芸術を紹介する展覧会「モンゴル平成の和魂継承芸術展」で、四日市市桜花台のトールペイント作家、保坂悦子さん(61)が「モンゴル国際親善宗美アート英邁賞」などを受賞した。5月には現地のモンゴル国立美術館であった授賞式に出席し、言葉が通じなくても人を笑顔にできる芸術の素晴らしさを実感している。

 同展覧会を主催する蒙日芸術文化交流会(東京都)が、絵画や工芸、書道、詩歌などあらゆるジャンルから250作品を選出。それらを約15センチ四方のアートタイルに仕立てて並べた壁画が、モンゴル国立博物館で3年間展示されることになった。その中から保坂さんを含む18作品が入賞し、モンゴルでの除幕・授賞式に招かれた。

 保坂さんの作品「~月、愛でる~」は、岐阜県在住の知人から「下呂温泉の白鷺伝説をモチーフに描いてほしい」と依頼され、縦40センチ、横22センチの東濃ヒノキに制作したもの。“和”の要素を採り入れ、重ね塗りをする作風は、一般的なトールペイントと違い絵画的な印象を与えている。

 5年前にルーブル美術館で展示した経験もあり、作品が海を渡るのは3回目。今回の授賞式では来場者 との文化交流もあり、写真立ての枠に花の絵を描く体験メニューを用意したところ、人気を博した。通訳を通じて聞くと、モンゴルは草原が広がっているため花が珍しく、興味を持たれたからだそうだ。

 また、モンゴル文字の個展を開いていた17歳の少年と知り合うなど、異国の芸術にも触れた。保坂さんは「自分で趣味を楽しむ以上に、人に喜んでもらえるのはうれしい。周りに幸せを与えていけるような作品を創っていきたい」と熱く語った。