草木で染めた布に季節の花々などを手描きした作品を制作して30年になる、四日市市野田の伊藤佳子さん(65)が、節目の年を記念した個展「心の彩り 手描き染め展」を10月19(金)から30日(火)まで菰野町大羽根園松ケ枝町のパラミタミュージアム小ギャラリーで開く。入場無料。【昨年の市美術展で市長賞を受賞したびょうぶ「茜」を紹介する伊藤さん=四日市市野田で】

 草木染めを始めた30代のころは4世代同居で、介護に子育て、仕事をこなす合間に、名古屋の工房へ染色に通うのが楽しみだった。そのころ、布に顔料で手描きする手法にも出会い、自分で染めた布に絵を重ねるという独自の作風を生み出した。作品を見た人が「教えてほしい」と集まり、現在は自宅で手描き染め教室「彩の会」を主宰している。

 自宅の工房では、根や枝葉を原料に、麻や絹などの布を染める。「草木染めは生き物。同じヨモギでも春は若草色に、秋はモスグリーンに染まる。本当に面白い」と語る。「自然をそのまま染め付けたような」作品にこだわり、ハゲイトウやイチョウなど身近な植物を題材にすることが多いが、最近ではチョウやタカといった生き物も採り入れている。

 個展では30年間の足跡として、初期のころから直近の作品まで、びょうぶ、着物、タペストリー、掛け軸、額絵、かばん、洋服など約50点が並ぶ。これまでに県展や市美術展で受賞した作品も展示するそうで、「手作りの温かさを味わってもらえたら」と話している。

 時間は午前9時半から午後5時半(入館は同5時)まで。会期中無休。

 問い合わせは伊藤さんTEL080・3065・2828へ。