独り暮らしの「不安」を「安心」に――。学生時代に葬儀屋のアルバイトで目の当たりにした孤独死。高齢化が進む社会に「誰かが本気にならないと」と、安定したサラリーマンの職を辞め、高齢者の見守りサービスを展開する会社「元気じるし」(四日市市大宮町)を3年前に設立した。

 当初は「理想は高いが実現不可能」と、銀行から介護関係に至るまで門前払い。「認められるには、社会的に信頼を得ること」と、行政書士や税理士の資格を取得し、送迎ができるよう車の二種免許も取った。

 「どういうふうに旅立ちたいか、準備さえしておけば孤独死はない」と終活を勧める。遺言書作成や相続手続きなど、法的な準備の他、自分の意志や要望を記すエンディングノートの作成もサポートする。

 身元引受人となるサービスは24時間365日対応。ある休日、依頼者が転んで救急車で運ばれたと連絡が入った。すぐ病院に駆け付け、医療同意書の下、家族に代わって医師の説明を聞いた。「あんたがいてくれてよかった」という依頼者の言葉に胸が熱くなった。

 「いざという時に頼れる家族のような関係をづくり、『孤独ゼロ』の社会にしていきたい」。まだまだゴールは見えないが、進むべき道ははっきりと見えている。