地域住民の移動手段確保のために菰野町が運行しているコミュニティバスの一部路線で、町内63か所で希望の時刻に乗降できる予約制の「のりあいタクシー」の試験運行が始まった。公共交通の新しいあり方として注目されている。

 2004年から運行しているコミュニティバスは現在9コースあり、料金は1乗車200円(65歳以上、障害者・小学生100円)。そのうち利用者が比較的少ない南部の2コース(休止中)を利用して昨年10月から1年間の試験運用が始まった。

 町内のタクシー会社「尾高」が運行を受託し、バスと同様に乗降場所で乗降する仕組み。1乗車400円(同300円)で、バスより料金は高くなるものの、午前8時から午後5時までの間で予約が取れれば、都合に合わせ乗降できる。

 1週間分の買いだめをするため、行きはのりあいタクシー、帰りは一般のタクシーを利用している70代の女性は「一般のタクシーだと1200円ほどかかるので、片道だけでも300円で乗れて助かる」と話す。

 コミュニティバスとのりあいタクシーはいずれも、同社や三重交通、自治会などで構成する「菰野町地域公共交通会議」が運行方法、料金、事業者などを協議し、合意した内容に基づいて町から各事業者に運行を委託している。

 同会議事務局の同町安全安心対策室では「利用者の意見を採り入れ、皆で育てていく公共交通でありたい」と期待を寄せている。今後、コミュニティバスは利用者の多い同町北部から南部に向かう幹線の増便を、のりあいタクシーは北部でのエリア拡大などを検討している。

(2019年1月26日発行 YOUよっかいち第155号掲載)