子どものころから家電が好きで、テレビの配線などに興味津々。父からは「いつもの所にいつもの物がいつものようにあるように」と厳しく教えられた。20代前半に父の居酒屋を継ぎ、調理師免許も取得。その後に勤務した会社で、整理整頓を器用にこなす姿を見た上司から「何でもできるね」と言われたことが、今の仕事につながっている。

 便利屋での勤務を通してノウハウを学び、感謝される仕事のクオリティーや、依頼者に対する気遣いなどを身に着けた。更に、造園や水道工事などの専門業者から知識や技術を学び、2015年に便利屋「岡村サービス」を開業した。

 開業から2年経ったころ、不用品処分の依頼を受けていた高齢者宅に通ううち、その依頼者が亡くなった。「もう、この人から依頼が来ることはない」と寂しさを感じていると、遺族から「父が生前、良くしてもらって」と、故人宅の整理を依頼された。自身の仕事に信頼を寄せてくれた気持ちが身に染みた、思い出深い出来事だ。

 「何でもやる」をモットーに、保育園からの依頼でサンタクロースに扮したこともあったとか。高齢者向けには、買い物代行サービスも喜ばれているという。今後は、結婚披露宴で新郎新婦を紹介するオリジナリティーの高い動画制作など、新しい分野への展開も考えているそうだ。「『頼んで良かった』という言葉を励みに、皆さんに喜んでもらえるように」と笑顔で語った。