料理×文学×演劇の醍醐味 三重・秋恒例イベント「MPAD」 穴場の四日市会場

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【昨年の様子・松原豊さん撮影=提供】

 2011年に始まり、津市を中心とした飲食店などを会場に料理と文学のリーディングという形で演劇の面白さを味わえる企画「MPAD」。四日市会場の諏訪商店街のカフェ「radi cafe apartment」は、知る人ぞ知る穴場的存在。ランチやディナーで好評の味わいと共に、この秋はプロ俳優による圧巻のパフォーマンスに触れてみては?

 リーディングとは、俳優が台本を手にして読むのを見せる舞台作品。大掛かりな舞台装置こそないが、動きや演出効果でライブ感にあふれる。2020年から唯一の四日市会場となっている同カフェは、キッシュやグリルなど料理の人気が高く、落ち着いた雰囲気の店内でライブを行えるスペースもあり、「料理×文学×演劇」の魅力を存分に楽しめる会場だそうだ。

 今回は、愛嬌のある風貌と安定した演技に定評がある関西屈指の実力派俳優・坂口修一さんが、現代作家の乙一さんの短編「ホワイト・ステップ」を披露する。雪が降り積もる中で起きた不思議な出会いの物語。プログラムディレクターの志賀亮史さんは「会場のおしゃれな雰囲気と、坂口さんのエンターテインメント性、作品のポップさが良質の化学変化を生むこと間違いなし」と太鼓判を押している。「これまでは市外からの観客が多い印象。ぜひ四日市の方にも料理と文学作品と演劇の醍醐味を味わってもらいたい」。

 同カフェでの開催は11月14日(木)午後1時からと同7時からの2回。食事と公演で約1時間45分、料金は4000円。チケットは三重県文化会館で窓口販売する他、同カフェ(TEL059・352・4680)でも取り扱っている。問い合わせは三重県文化会館TEL059・233・1122。詳細は公式サイト(https://m-pad.tumblr.com)へ(MPAD自体は13日から22日まで全6会場で開催)。 

【坂口修一さん=提供】