「グリーフで苦しむ人の力に」 ブログなどでつながりも

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 家族など大切な存在を失った喪失感を「グリーフ」と呼ぶ。突然の夫の死から13年、四日市市在住の髙橋可奈子さん(46)は、自身と同じようにグリーフに苦しむ人たちの力になろうと、ブログなどを通してつながりをつくっている。【糸掛け曼荼羅の作品を手にする髙橋さん】

 夫が仕事中の不慮の事故で亡くなり、髙橋さんは突然、幼い2人の子のシングルマザーになった。やり場の無い気持ちを友人たちが受け止めてくれる一方、内面から強くなりたいという思いで、色彩心理学のカラーセラピーを学び、ホームヘルパーの仕事に就いた。

 5年前に介護福祉士の国家資格を取得し、介護の仕事に就いたが、腰を痛め離職。夫が亡くなって10年が過ぎた時、「好きに生きて」と言われた気がした髙橋さんは、セラピストとしても活動し始め、自宅やカフェでカラーセラピーなどのワークショップや講座を開いてきた。

 喪失体験をした人たちが安心して気持ちを話せる場を作りたいと、民間の「グリーフ専門士」資格を取得し、お茶会などを開催。不安な気持ちとの向き合い方などをブログにつづり、読んだ人が髙橋さんの講座に参加して心の内を話してくれることもあり、その気持ちを受け止めてきた。

 最近は、板にピンを打って糸を掛け、規則性のある模様に仕上げる「糸掛け曼荼羅」を独学。無心になって数えるなど、集中できる時間が心地良く、作るだけでなくワークショップも開くようになった。髙橋さんは「つらい時に支えてくれた人がいた。今度は自分が力になって〝恩送り〟をしたい」と笑顔で語った。

(2020年5月16日発行 YOUよっかいち第184号掲載記事)