三重県の四日市市消防本部は5月30日、隊員た職員の部活動の口座から無断で金を引き出すなど計230万円を着服し、競馬などに使ったとして、消防隊員だった40代の男性を処分(停職6月)した。昨年11月に別の親睦団体の経費を偽って取得しようとして発覚し、部活を含む行為の全体が分かったという。男性は発覚後、総務課付主幹となったが、処分が出た5月30日付の同日付で依願退職した。
同日、消防本部の小谷正人消防長と行方伸也総務課長が記者会見して発表した。男性は、隊員ら30数人が所属する長距離走の部活動の会計担当者をしていて、毎月の会費が積み立てられた口座から、2021年5月から2024年10月ごろまでに計180万円を着服したという。また、職員の働く環境改善などを目的にしている親睦団体の交通費など経費を不正に請求し、約50万円、あわせて約230万円を着服したという。
男性は「競馬などに使ったが、申し訳ないことをした」と話しているといい、すでに全額を返済したという。今年3月に業務上横領と詐欺の容疑で刑事告発されたが、今月、起訴猶予の判断が出たという。
小谷消防長は「われわれの管理の至らないところもあった。再度、全員で服務規程を徹底するほか、部活の口座などは、規約を整理し、複数でチェックするなど、こうした不正が起きないよう改善を図りたい」などと話した。