特殊詐欺と高齢者の交通事故に注意を呼びかける街頭啓発が6月12日、三重県の近鉄四日市駅北口のふれあいモールであり、約20人が駅の利用者などに注意喚起のチラシなどが入った啓発袋を手渡した。どちらも人生を大きく狂わせてしまうだけに、防犯と交通が手を組んで一緒に声をかけた。
毎月15日は年金の振り込み日で、6月は日曜日になるため、13日に前倒しになる。そこを詐欺犯が狙うことが予想されるため、先んじて被害に遭わないよう呼びかけた。SNSを使ったロマンス詐欺などの被害が全国的に増えており、警察官を装ってビデオ電話をかけてくる詐欺など、手口は多様化しているという。
交通も15日を高齢者の交通安全の日としており、同様に前倒しで大切な命を守ってほしいと訴えた。南署管内では6月に入ってから飲酒運転による事故が続いたといい、「絶対にやってはいけないことと知ってほしい」と署員。
ふれあいモールには四日市南署員、四日市市職員、四日市南地区交通安全協会職員、明治安田生命四日市支社の職員、一般人による四日市南署の「このまち良くし隊」の隊員など約20人が手分けして啓発袋約400人分を配った。南署の広報犬、豆助も主人の齋藤圭吾さんと参加。すぐに高校生に囲まれるなど、あいかわらずの人気者だった。

南署によると、三重県内で昨年に発生した特殊詐欺の被害は367件で、被害額は約12億円だったという。