三重県の四日市市議会は6月16日、4日目の一般質問があり、政友クラブの伊藤嗣也さん、上麻理さん、森川慎さん、フューチャー四日市の伊世利子さん、小田あけみさん、竹野兼主さんの6人が質問に立った。
伊藤さんは三浜文化会館多目的ホールの空調改善について質問。市は「現在は窓を開けるなどを勧めているが、空調設備の整備に向け準備を行う」と答弁した。伊藤さんは整備の時期についても質問したが、市は「早期整備をめざす」と回答した。
〇看護師の働く環境は?
伊藤さんは市立四日市病院の看護師が毎年、採用している40~50人とほぼ同数が辞めていると指摘。「異常事態だ」と質問した。市は「流動性が高い職場ではあるが、働きやすく、残っていただけるようにしていきたい」と回答した。伊藤さんは夜勤専従看護師の採用や診療看護師の育成なども検討すべきだと求めた。病院の施設更新についても私案を含めて提案した。
上さんは、自らも農業に従事している立場から、米作りの実際について述べたあと、市内の作付面積についても質問した。市は、上位10に入る大型化に取り組む農家の面積が2019年度で394haだったのが2024年度には481haと2割余り増えており、農地の集約が進んでいることを説明した。
〇市町にふさわしい農業を市から
上さんは、農地の状況は各市町で異なり、その市町に合う農業ができるよう、市から意見を言っていくべきではないかと求めた。
森川さんは、2月定例議会で、新図書館用地の調査費が上程された際、減額(削除)の修正案が議員から提出され、予算委員会では可決されたが、本会議では1票差で否決されて市の原案が通った経緯に関し、自治会や市民団体から議員に働きかけがあったり、議員に市側からの働きかけがあったのは、議会での意思決定に対する介入ではないのかと質問した。
市側は、市が最も良いと考える政策について自治会や市民団体に説明して理解を深めてはいるが、あとのことはそれぞれの自主的な考えでされたことだと回答。議員に対しても、正しい認識をしてもらうために説明していると答え、議論は平行線だった。
〇認知症予防策や幼児期からの性教育は
伊世さんは、認知症の予防について、サポーター養成講座、早期診断事業、認知症カフェへの支援など様々な角度から市側の取り組みについて質問。幼児期の性教育の重要性についても質問し、幼児期や小学校での取り組みの現状がどうなっているかなどについて説明を求めた。
〇マイナンバーカードの更新は
小田さんは、マイナンバーカードの更新がカードと電子証明書の2種類あり、市内では混乱はないかと質問した。市側は、マイナポイントの付与に伴い、爆発的に所有が増えたのは全国的に同じで、四日市市でもしばらく更新のピークが続くが、所有する人には更新の連絡が届くので大切にしてほしいなどとの説明をした。
竹野さんは市街化区域にある農地「生産緑地」について質問し、税制の優遇措置があるにもかかわらず、所有者によって維持管理に差があり、草が生い茂ったままの場所では枯草火災なども心配だと指摘、指導を求めた。吉﨑海岸の保全、早朝清掃などの活動への継続的な支援などの研究についても求めた。