小中学校にウォータークーラーを、学校給食無償化を、四日市市議会で一般質問始まる

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【一般質問が始まった四日市市議会】

 三重県の四日市市議会は9月8日、一般質問が始まり、無会派の今村厚美さん、市民目線の会の田中徹さん、水谷一未さん、小林博次さん、無会派(日本共産党)の太田紀子さんの5人が質問に立った。小中学校の給食費無償化や熱中症対策としてのウォータークーラー設置を求める質問もあったが、市側から芳しい回答は出なかった。

 太田さんは、小中学校の熱中症対策にウォータークーラーを設置すべきではないかと指摘し、多くの人が利用する市の施設に給水スポットを備えることも求めた。

新宿区では今年度、全小中学校に設置

 ウォータークーラーについて市側は、現在、中学にあるのは教育委員会ではなく学校が維持管理しているPTAなどからの寄贈品で、市は管理していないこと、市が設置する場合、数百人規模の学校では利用が決まった時間に集中するため、台数にも課題があり、維持管理や水質検査などであらたな教員の負担になるとして、設置は難しいと回答した。

 太田さんは、東京都新宿区が今年度、区立小学校29校に90台、同中学校10校に30台、特別支援学校1校に1台、計121台をメンテナンス費などを含み事業費1158万円で設置したと紹介。酷暑対策として検討すべきだと指摘した。

給食費無償化に市「実質無償化進んでいる」

 水谷さんは、市民グループから8月に要望書が提出された小中学校の給食費無償化について3学期からの実施を求めた。市側は、2026年度から小学校でスタートするとされた国の無償化方針が依然として不透明な状況であること、物価高騰分の食材費などはすでに市が負担してきており、給食費の実質無償化が進んでいることを挙げ、この段階でさらに全体を無償化することは、国の動向を見ながら考えたいと回答した。

地域の担い手も発掘する父親の子育て支援

 今村さんは、市が取り組む「父親の子育てマイスター養成講座」や、その受講メンバーによるグループ「パパスマイル四日市」など、父親の子育て支援が地域の担い手づくりになっているとして、周知を含め、取り組みを進めるよう求めた。近鉄四日市駅と、あすなろう四日市駅を結んでいる現在の連絡通路について、円形デッキや円弧デッキなどが設置され、通路が撤去されるため、県立特別支援学校の西日野にじ学園に通う人などが戸惑わないよう、何度も説明をしてあげてほしいと求めた。

スズメバチの駆除どこに?

 田中さんは、待機児童解消のため、埼玉県所沢市や東京都足立区の施策を挙げ、保育士を目指す学生への奨学金支援制度などをもっと独自に実施していくべきではないかと指摘した。

 小林さんは、暖冬で繁殖が進んでいるとされるスズメバチについて、空き家のようなところに巣ができると、周辺の住民には大変な負担になるため、市が相談窓口を一本化し、駆除も公費ですべきではないかと求めた。市側は、公共施設や、通学路に面している場所は市が駆除を手配するが、そのほかは公費ではしていないと説明した。小林さんは回答に納得せず、さらなる検討を求めた。

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