6つのテーマで地域を考え抜く、四日市の中部中学校で「ワイワイ談義」

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【国際理解について専門家から話を聞く生徒たち=四日市市西浦2丁目】

 三重県四日市市の市立中部中学校(山内雅喜校長)で12月8日、専門家らを招いて地域を考える「ワイワイ談義」が開かれた。3年生約90人は、2年生の時から6つのテーマで四日市を考えるグループ学習を続けており、この日、専門家の話も参考に、2年がかりでの総まとめを完成させた。

 生徒たちが考えてきたのは環境、防災、国際理解、文化、経済、先端技術の6テーマ。2年生の時から、それぞれのテーマで四日市の魅力づくりなどを考え、3年生では修学旅行を利用して都市圏の関係施設を訪ねて比較もし、四日市のために自分たちが何をできるかを話し合ってきた。その中で考えた提案や疑問を専門家にぶつけ、話し合い、まとめをつくるのがこの日のねらいだ。専門家には、商店街の役員や四日市祭実行委員、市環境部職員らが招かれた。

やさしい日本語から、催事にも参加を

 国際理解グループは、本人は日本生まれで、一番得意な日本語とスペイン語で市多文化共生サロンで仕事をしている山城バレリアさんと、中国から日本に来て、中部中学校の適応指導員として派遣されている宮本暁虹さんから話を聞いた。

 生徒たちは外国人との交流を進めるため、即翻訳システムの導入を進めることを考えていたが、山城さんも宮本さんも、やさしい日本語を使っての意思疎通も大切にしていることを語った。サロンでも日本人と外国人が参加できる催事を開いており、こうした機会に飛び込むことが交流の一歩でもあると教えた。山城さんは、それぞれの民族のグループには発信役となる人物がいることが多く、今は、外国人への情報発信のため、こうした人たちとネットワークをつくりたいと考えているとも語った。

グループそれぞれに役割や目標に気づき

 文化グループは、祭りの継承が人手不足などで難しくなっていることを知り、そうした現実を広く知らせることが大事と考えた。防災グループは防災の正解はたったひとつではなく、考え続けていくほかないことを教わった。環境グループは美しい海や空を感じられる施設があったら環境を守りたいと思う人が増えるのではと考えた。先端技術グループは、中学の時に学んだことを生かして、未来を豊かにすることを誓い、経済グループは商店街を明るく、みんなで楽しめる街にするための方法なども考えた。

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