三重県四日市市の南部丘陵公園にある小動物園で12月9日、カメ13匹が冬眠の準備のため、ほかの動物と同居していた畜舎から、落ち葉を敷き詰めた専用の小部屋に引っ越した。新しい部屋に放たれると、カメたちはさっそく落ち葉の奥にもぐるなど居心地のいい場所を探していた。
冬眠準備は昨年が12月2日で、一昨年は11月28日。比較的暖かい日が続いたためか今年は少し遅めだが、それでも、最近はエサの食べ方が少し細ってきたそうで、そろそろタイミングのようだ。
飼育担当の庄村英司さんと貝賀日向子さんの二人が、シカもいる広い畜舎の池の中にいるカメをつかんでかごに入れ、ひとつ坂を上ったウサギやモルモットがいる畜舎の隣にある小部屋に運んだ。すでに落ち葉が敷き詰めてあり、とても暖かそう。一匹ずつ、丁寧に部屋の中に放し、落ち葉の方へ歩いていくのを見守った。


これまでは広い畜舎のすぐ隣にあった畜舎を冬眠用にしていたが、鳥類などほかの飼育目的に使うことになり、これからは、今回の小部屋が常設の冬眠場所になりそうだという。3月ごろ、冬眠から明けると、元の畜舎に戻る。
冬眠に入るのはニホンイシガメ12匹とクサガメ1匹。ニホンイシガメは日本固有種のカメで、環境省レッドリストでは「準絶滅危惧種」に入っており、小動物園が保護を兼ねて飼育しているという。









