四日市羽津医療センター健診バス更新へクラウドファンディング、未来の「働く健康」守りたい

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【稼働中の健診バスと四日市羽津医療センターのみなさん】

 三重県の独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)四日市羽津医療センターは12月15日、巡回健診バス1台を更新するためのクラウドファンディングでの募金を始めた。初めての試みで、目標寄付額は購入費の一部となる1200万円。「レディーフォー」に特設サイトが設けられている。

三重県内や隣接県を走り健康を守る

 四日市羽津医療センターは現在、6台の巡回健診バスを三重県全域や隣接県に走らせ、事業所や地域に出向いての健診業務をしている。現在、年間で約1000事業所、4万3700人余の健診を請け負っているそうだが、県南部の食品メーカーや観光施設では病院へ出かけるのが難しい地域もあり、健診バスが近くまで行くことで健康を守っている。

事業所での健康診断の様子
車内には多くの健診の機能がそろう

 1台のバスで胃や肺のX線撮影、心電図などの基本的な機能がそろい、生活習慣病や労働安全衛生法に関する健診などができる。一方、専門的な機器を搭載する分、健診バスは高額で、購入費用だけで1台約7500万円が必要になるという。経営が厳しいといわれる病院にとって大きな買い物だ。

 使用している複数の健診バスで老朽化が進み、一部では医療機器を含めた更新が必要になっているという。そこで、今回の購入ではクラウドファンディングで広く応援を求めることにし、同時に健康診断の大切さを広く伝えていくことにしたという。

未来にわたって人々の健康、地域の活力を守る投資

 募金は2026年2月27日午後11時までの受け付けで、3000円から500万円までの計11コースがあり、それぞれのお礼(リターン)では、金額に応じて病院ホームページや車体などへ名前を記載するほか、高額募金では看護師が出張講座を開くことも用意されている。なお、寄付が目標額に届かなかった場合も自己資金などで必ず健診バスは購入するという。

新しい健診バスのイメージ
新しい健診バスのイメージ(イラスト図)

 プロジェクトリーダーを務める診療放射線技師長の森田不二夫さんは「今回の更新は、単なる買い替えではなく、医療、企業、地域の皆様とが強い絆で結ばれ、未来にわたり『働く人々の健康』と『地域社会の活力』を守り続けるための重要な投資です。未来の『働く健康』を守るという私たちの挑戦に、どうか温かいご支援をお願いします」などのメッセージを寄せている。

 プロジェクトの詳しい内容や申し込み方法は、四日市羽津医療センターとレディーフォーで検索するか、下記のURLでも見ることができる。(記事中の写真は四日市羽津医療センターの提供です)

https://readyfor.jp/projects/jcho_yokkaichi2025

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