浸水した地下駐車場の運営会社ディア四日市が破産手続き開始を申し立て、事業継続不可能と判断

【営業ができない状態が続く「くすの木パーキング」=四日市市諏訪町】

 9月の記録的大雨で浸水した三重県四日市市の地下駐車場「くすの木パーキング」を管理運営する株式会社ディア四日市(鈴木主計代表取締役社長)が12月18日、津地裁四日市支部へ破産手続き開始の申し立てをしたと発表した。申し立ての日付は同17日。

 四日市市は駐車場の不動産部分を買い取り、公共工事によって復旧させる方針で、そのための関連議案を開会中の市議会に提出する意向だったが、今後、裁判所の監督の下、破産管財業務の中で方針が決定されていくことになるため、今議会への追加上程を断念すると発表した。駐車場を取得して公共工事で復旧させる方針は変わらないという。

 ディア四日市によると、駐車場の復旧には多額の費用が必要になり、負債も約2億5000万円とされるなど、事業継続は不可能と判断したという。今後、破産管財人が決定されることになるが、車両の現状確認などは車両所有者などに申し立て代理人から連絡するという。

 一方、四日市市によると、ディア四日市の申し立てを受け、市議会への関連議案の上程を見送ることにしたという。森智広市長は「平成9年の営業開始以来、大規模駐車場の営業を通じて中心市街地の発展に貢献された。ディア四日市が破産手続き開始を申し立てられたことは大変残念に思います。本市が取得を目指していた地下駐車場は、今後、裁判所による破産開始決定がなされると、裁判所の選任した破産管財人によって管理されることになります。本市は地下駐車場を公共事業として復旧させるという方針のもと、破産管財人の選任後、速やかに破産管財人に地下駐車場の所得に向けた協議を申し出る予定であり、引き続き、地下駐車場の早期復旧に向けて取り組んでまいります」などとするコメントを発表した。

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