9月の豪雨災害での初期対応に適切な助言をもらったとして、三重県四日市市の森智広市長が12月1日、伊勢市を表敬訪問し、鈴木健一市長に感謝の気持ちを伝えた。被害の規模をおおまかにとらえる最初の作業を的確に行うことができ、その後の仕事が無理なく進められたという。
伊勢市役所では、豪雨翌日の13日と14日、四日市市を応援した伊勢市危機管理部危機管理課主幹の藤原宏之さんが同席した。森市長は「このところ災害対応の経験値がなかった本市において、災害対応の高いスキルを有する藤原さんの存在は大きな柱となり、重要な初動対応の第1歩となった。今回の支援は本当に感謝しかない」などとお礼を述べた。四日市市からは小松威仁危機管理統括部長も同行した。
大雨の直後、鈴木市長から森市長に電話連絡があり、藤原さんの派遣を提案してもらったという。藤原さんは、大規模な災害時に、その後のすべての業務の土台となるおおまかな被害を把握する方法について助言。一定の区域内を全戸調べるのではなく、サンプル的に調べ、そこから区域の全体像を把握する方法だったという。
四日市市によると、この方法によって、被害の規模を早く想定できるようになり、罹災証明書発行などのその後の業務を進める体制づくりがうまくできたという。
藤原さんは、大規模災害の時に自治体の対応を支援する目的で総務省に登録された「災害マネジメント支援員」でもあり、能登半島地震の現場にも入っている。神戸市の「人と防災未来センター」の研究員として研鑽を積み、同センターに自治体職員らが研修に来る時の講師も務めている。








