四日市出身・東京五輪日本代表 中村匠吾選手が引退を表明

東京五輪出場を祝した懸垂幕の前で花束を持ち後輩の小学生と記念写真を撮る中村選手
【帰省時に内部陸上少年団の子どもと記念写真を撮る中村選手】

 東京2020五輪男子マラソン日本代表の中村匠吾選手(33)=三重県四日市市内部地区出身=が、現役引退を表明した。昨年10月の取材時にはすでに気持ちを固めており、地元・四日市への思いを静かに語っていた。

内部陸上少年団で陸上競技を始める

 小学5年生で内部陸上少年団に入り、内部中学校を卒業後は伊賀市の上野工業高校(現・伊賀白鳳高校)へ進学。高校3年時には全国高校総体5000メートルで3位(日本人2位)に入賞し、その才能を大きく開いた。

 駒澤大学ではユニバーシアードのハーフマラソンで銅メダルを獲得。箱根駅伝をはじめ三大駅伝すべてで1区区間賞を手にし、大学長距離界を代表する存在となった。

 富士通に入社後は実業団ランナーとして活躍。2018年のびわ湖毎日マラソンで、MGC(マラソングランドチャンピオンシップ=東京五輪マラソン代表選考会)の出場権をつかみ、帰省時には少年団の後輩たちと交流した。

体育館で走る中村選手
帰省時に小学生と共に走る中村選手 2019年撮影

 翌19年のMGCではラスト3キロでスパート。大迫傑選手を突き放して優勝し、東京五輪代表の座を射止めた。

地元の子どもたちと交流

帰省時に南部丘陵公園で走る中村選手 2019年撮影
帰省時に南部丘陵公園で走る中村選手 2019年撮影
中村選手と小学生と中学生が一緒に走っている
後輩の小中学生と練習する中村選手 2019年撮影

 レース後には帰省し、内部陸上少年団の後輩たちと笑顔で交流する姿もあった。しかし、代表内定後は新型コロナの影響で「走ることが許されるのか」と葛藤し、度重なるけがにも苦しんだ。五輪本番では本来の走りを出し切れず、悔しさを胸に刻んだという。それでも24年の北海道マラソンでは見事な復活優勝を果たし、再び地元に明るい話題を届けた。

四日市みなとランフェスと美し国駅伝に出場予定

 昨年10月のYOUよっかいちの取材では、四日市みなとランフェスティバルや美し国市町対抗駅伝への参加を楽しみにし、「ランフェスでは皆さんと楽しんで走り、美し国駅伝では優勝に貢献したい」と語っていた。

ランニングをする中村匠吾選手
千葉県で練習に励む中村匠吾選手(中村選手提供)


 昨日、富士通陸上競技部の公式サイトと自身のSNSで引退を発表。「数えきれない出会いや経験が今の自分を形づくってくれた」と感謝の言葉をつづり、競技人生を支えた人々への深い思いをにじませた。

こんな投稿もあります。