恋愛感情などを利用して金をだまし取るSNS型ロマンス詐欺を見破り、被害を防いだとして、三重県警四日市北署は1月28日、三十三銀行富田支店・富田駅前支店(山口哲生支店長)と行員の小西みのりさん(29)に感謝状を贈った。送金先が本人も知らない個人あてで、詐欺ではと感じ取ったという。
小林幸徳署長がこの日、山口支店長と小西さんに感謝状を手渡した。「銀行での声かけが詐欺の送金を止める最後の砦です。支店あげての取り組みもして頂いており、感謝します」などとお礼を述べた。
北署や同支店によると、1月14日午後4時45分ごろ、ATM(現金自動預け払い機)から送金しようとした60歳代の女性が備え付けの電話で操作方法を問いかけた。閉店後の事務室から出て小西さんが対応したところ、知り合いの男性から勧められた投資に約10万円を送金するという。送金先は別の個人名になっており、その人のことは知らないと話すので、小西さんは「詐欺ではないか」と疑い、事務所内の上司に連絡した。
支店から警察に連絡する一方、小西さんと上司が話を続けた。女性は1月に入ってインターネットの出会い系アプリで知り合った男性とやりとりを続けており、信頼できる人だと思い込んでいたらしい。約30分後に署員が到着した段階では、詐欺とは納得できず、その後の署とのやりとりで、ようやく怪しいことを理解できたという。
小西さんは、日々、詐欺の被害者を出さないよう心がけていたが、実際に詐欺を阻止したのはこれが初めての経験。「今回は10万円でも、この詐欺が成功したら、次の送金に続いていくと言われます。金額の大小にかかわらず、『もしかしたら』の意識をもって仕事をしようと思いました」と話した。
山口支店長も「朝礼などでも注意喚起をしてきているが、こうしてお役に立てて、うれしく思います。これからも感度を高くして、私たちの使命を果たしたい」などと話した。
四日市北署によると、三重県内でのSNS型ロマンス詐欺の被害は、昨年1年間で362件発生し、被害額は約34億円。北署管内では46件で、約5億円。いずれも増える傾向という。四日市市が県内一の都市部でもあるためか、北署管内での発生は県内の署単位で見ても非常に多いという。









