脱サラし日々栽培に奮闘 寺田俊治さん

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 四日市産「青パパイヤ」 地元農家にアドバイスも 

 四日市市川島町で農園を営む寺田俊治さん(67)の畑で「青パパイヤ」が収穫期を迎えている。パパイヤは主に温暖な地域で採れるフルーツだが、熟す前の青パパイヤは野菜としてサラダや煮物、炒め物などに適している。天候に左右されながらも、寺田さんは「新たな看板商品としてその魅力を伝えよう」と日々奮闘している。【パパイヤの生育具合を確かめる寺田さん=四日市市川島町で】

 日本での収穫期は9月下旬から11月ごろで、青い状態の実には炭水化物や脂質、タンパク質を分解する酵素、ビタミンC、ポリフェノールも多く含まれる。四日市市内のスーパーには10月中旬から出回るという。

 寺田さんは、定年後の過ごし方を考え始めた50代のころ、趣味の家庭菜園に力を入れようと思案していたが、知人の農業関係者から「65から農業って、甘いこと言うな」と強く言われた。「ここで変わらないと後悔する」と、定年まで7年を残した58歳で退職し、農業の世界へ飛び込んだ。

 当初はナスやピーマン、ネギなどの野菜に加え、「ひめこなつ」という桃の栽培に取り組んでいたが、桃が軌道に乗り始めた5年前、市農業センター(同市赤水町)で見つけたパパイヤを試験的に30本植えてみた。イベントの試食販売では珍しさや独特の食感から、興味を持つ人も多かったという。

 しかし昨年は大型の台風が複数襲来し、収穫を目前に控えた株の多くが風で倒れ、収穫量は前年の3分の1の1㌧ほどに。今年は暴風ネットを張り、夏の水不足にはため池からポンプで水を引くようにしたが、反対に長雨が続くと根腐れし、初夏の夜の冷え込みで成長が遅れてしまうため、今後は排水や気温対策が課題だという。

 現在は200平方メートルの畑で約300本を栽培。冬の寒さで枯れるため、毎年種から育てる。3年目からは葉や実を使ったお茶や乾燥品にするなど、加工にも力を入れ、地元の数軒の農家には栽培方法を教えているという寺田さんは「楽しみに待ってくださるお客さんもつき、手応えを感じている。輸入ではなく、地元産の新鮮な青パパイヤを食べてもらいたい」と日に焼けた顔で笑った。

 青パパイヤは、半分に割って中の種をスプーンなどで取り、皮をむいて20分ほど水にさらし、あくを抜いてから料理に使う。生のままサラダにしたり、筑前煮にしたり、炒め物にも好適。青パパイヤを使ったレシピは寺田さんの農園のホームページ(terada-nouen.net/)に掲載している。

(2019年10月12日発行 YOUよっかいち第171号掲載)