痛みを感じ相手を思う

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四日市ジュニアラグビーフットボールクラブ

 日本代表の躍進や世界の強豪チームのプレーに沸いた、ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会。四日市市ではW杯閉幕後、ジュニアクラブの部員数が増え、体験会に大勢の参加があるなど、ラグビー熱は依然として高いようだ。【3、4年生チームの練習の様子=四日市市中野町で】

 発足23年の「四日市ジュニアラグビーフットボールクラブ」には現在、幼児5人、小学生55人、中学生20人の計80人が在籍。4月には8人だった小3、4年は倍以上に増えた。同クラブの小学生3人は、W杯で選手とともに入場する「マスコットキッズ」を経験し、試合を間近で観戦して世界トップレベルのプレーに刺激を受けた。

 南アフリカの選手と入場した佐藤大晟君(海蔵小6年)は「自分から相手にぶつかりにいく姿勢を学んだ」、ナミビア国歌を斉唱した中山廣哉君(同)は「日本代表を目指すには、パスやキックの精度を上げないといけない」、憧れのリーチマイケル選手と握手した鈴木蒼史君(富田小4年)は「チームを引っ張る存在になりたい」と口々に話した。

 「ボールを持って走れれば、誰でもラグビーができる」と話すのは、同クラブ監督の山中茂生さん(55)。練習は年齢別で、低学年以下は安全面を考え、腰のひもを取るとタックルとみなす「タグラグビー」を採用。3年生以上は体をぶつけ合うが、「痛みを感じることで相手を思う気持ちも育つ」そうだ。

 定期的に体験会を開いている市ラグビーフットボール協会では、W杯前は参加者が少なく頭を悩ませていたが、9月の体験会は、前日に日本がアイルランドに勝利したことも影響してか、約100人が参加したという。山中さんは「四日市でラグビー文化を根付かせたい。ぜひ一緒に」と呼び掛けている。

 問い合わせは同クラブ代表の山田さんTEL090・9915・8205へ。

(2019年12月7日発行 YOUよっかいち第175号掲載)

 

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