【YOKKAICHI ミライびと】受け継がれる家造り 小川将史さん(46)

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 日本の伝統的な建築技法である木組みや土壁を用いた純和風の家造りを得意とする「小川建築」(四日市市西坂部町)で代表を務める。

 高校卒業後、大工見習いとして修業を始め、技術を習得するたびに自信や面白さが増していった。柱が太く、スケールの大きな田舎の家に魅了され、6年目に宮大工の下へ。厳格な棟梁に学んだ4年間を振り返り、「何度もやめたくなったが、今の自分があるのはこの厳しさのおかげ」と感謝している。

 27歳で独立。必要な木材は、工場でプレカットされたものではなく、墨付けから継手・仕口など、全て手作業で行う。「木の性質を見て使いたいし、接続部分をしっかり密着させることで丈夫になる」という。細部まで手を抜かず、見えないところも奇麗に仕上げるのがポリシーだ。

 偶然見掛けた古い家に、職人のこだわりを発見して刺激を受けることも。若い見習いには細かく指導せず、自分で考えるよう促す。「失敗してこそ学ぶことが多い。一生勉強」。宮大工の修業で培った技術を生かし、「世代を超えて長く住み続けてもらえる家を、この地域に残したい」と熱く語った。

 家庭では3人娘の末っ子が今春高校を卒業し、子育てもひと段落。仕事の疲れを癒やしてくれるのは3匹の愛犬たちだ。