農芸生の作った衣装で商店街ににぎわいを

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   高校生の力で商店街を盛り上げたいと、県立四日市農芸高校(四日市市河原田)の生活文化科の生徒が、グリーンモール商店街(同市諏訪栄町)にある「中入道」の衣装を制作した。季節によって衣装を着替えさせ、若い世代を呼びこみたいという狙いだ。【制作した夏の衣装前で記念写真を撮る生徒=同市河原田町で】

    中入道は60年ほど前、同市諏訪栄町の商店街の結納店の看板として作られ、現在はグリーンモール商店街のつくだ煮店の「貝増」の服部盛大さん(73)が管理している。「本家」の大入道の弟で、お馴染みの「こにゅうどうくん」のおじさんという設定で度々話題になったが、老朽化で衣装の修復が必要になった。その話を聞いた同市出身で漫才コンビ「オレンジ」の田中哲也さん(42)は、吉本興業の企画「三重県住みます芸人」を務めており、その活動を紹介する自身のYouTubeチャンネルを使い協力者を募った。

    同高が地方創生に取り組んでいることを知っていた視聴者が、家庭科の中村道子教諭に連絡。中入道を知らない生徒もいたので、展示時間を下校時間まで延長してもらい、まずは商店街に見学に行った。田中さんも学校を訪れ生徒たちに直接制作を依頼し、意欲が高まっていった。

   制作したのは同科の服飾経営コースの3年生。今までの授業で学んできた和・洋裁や編み物の知識を活かして、自分たちでデザインし制作。衣装の材料には3年前三重県で行われた全国高校総体で使用した布の残りなども利用した。夏は祭りをテーマに法被(はっぴ)にねじり鉢巻き。秋はハロウィンでドラキュラの衣装、冬には手編みのマフラーと帽子、春には幼稚園児のエプロンと帽子を着せる予定。生徒たちは「顔が怖いので衣装で可愛くしたい」という思いからデザインした。  

   清水美奈さん(18)は「可愛い衣装を着た映える写真を拡散し、中入道を見に来る人を増やしたい」、服部さんは「名古屋駅のナナちゃん人形のようなシンボルにし、商店街ににぎわいを取り戻したい」と話した。夏の衣装は7月上旬に着せる予定で、着替えるタイミングは田中さんのYouTubeで情報発信していく。

(2021年6月12日発行 YOUよっかいち第196号掲載)