戦争体験の動画撮影 編集者募る 小杉町の出口さん

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 戦前からの市井の人の暮らしやその思いを拾い集めた冊子「旧四日市を語る」は、故・岡野繁松さんが中心となり、四半世紀に渡り発行を続けた。これを戦争を繰り返さないために、何をするべきか考えるきっかけにしたいと、四日市市小杉町の出口敦子さん(59)は、冊子のDVD化を企画、撮影や編集をする協力者を探している。【冊子を手にする出口さん=四日市市小杉町で】

 岡野さんは1988年に「旧四日市を語る会」を発足し、会報紙を作成。90年からはそれをまとめて、毎年一回冊子「旧四日市を語る」を発行し、市立図書館などに寄贈し続けた。 

 22集から出口さんが編集に参加し、2015年に25集で終刊。末期がんで入院しながら最終集を編集した岡野さんの思いを形にしたいと、出口さんは、2年前、冊子の四日市空襲の部分を朗読し、空襲のあった場所の現代の映像も交えたDVDを作成。四日市映画祭でグランプリを受賞した。

 続編を作ろうとしたが、前作の動画担当者が高齢のため作業が頓挫。出口さんは、今度は「戦争を知らない世代が伝える側に立つ」ことによって、岡野さんの「個人の力では止められない流れの中で戦争に突入してしまったことが、空爆や原爆より恐ろしい」という警鐘を受け継いでほしいと、ボランティアとして協力してくれる人を探し始めた。「体験者が語り遺した話を、今を生きる人が読み解き、新しい感覚で映像をつける。一緒にやりませんか」と語った。

 問い合わせは出口さんTEL090・3587・4198まで。