病床数増やし患者受け入れ みたき総合病院に新透析棟

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 医療法人尚豊会みたき総合病院(四日市市生桑町)に昨年11月、新たに透析棟が開設された。病床数は43床から97床と2倍以上、1日の最大受け入れ人数は午前と午後で計194人となり、無料送迎サービスやリハビリの体制も整備した。【昨年11月に新たに開設された透析棟を紹介する丸山さん(左)と渡邊さん=四日市市生桑町で】

 人工透析を必要とする人は、全国に約35万人いるとされる。同病院では以前から透析治療はしていたが、地域ニーズの高まりなどから規模の拡大を決め、2020年秋から病院敷地内の一部で新透析棟の建設を始めた。

 木目調の内装を採り入れた新棟には、54人分のベッドや透析の治療機器などが設置され、既存の透析センターと合わせ病床数は計97床となった。

 以前からしていた無料の送迎サービスは、新棟開設と同時に車両全てにリフトを導入。急遽車椅子になった場合も自宅からの送迎バス通院が可能になり、患者の自宅や入所施設まで出迎え、病院到着後もスタッフがサポートする。送迎エリアは四日市・桑名・いなべ各市と鈴鹿市の一部、菰野・朝日・川越各町。患者本人や家族からは「通う負担が減った」と好評だという。

 新棟開設に併せ、透析治療と同時にリハビリを受けることができる環境も整えた。リハビリテーション科療法士長の丸山高志さんは「有資格者がチーム医療の体制を組み、リハビリを提供する」と話す。3人の理学療法士・作業療法士が常駐しており、患者はベッドに寝た状態で透析治療を受けながら、筋力維持のため足を動かすリハビリを受けることができる。

 食事は弁当で、メインのおかずを数種類から選択できる。「さまざまな希望にお応えできるようにこだわった。大事な1食を楽しみながら味わってほしい」と人口→人工透析室長の渡邊知美さん。ボリューム食、軟飯、粥(かゆ)、刻み、一口大などにも対応している。

 総合病院のため他の科も受診でき、必要な時には一般・療養病棟への入院がスムーズなのも強み。渡邊さんは「透析治療とリハビリの連携が実現した。『家から通いたい、自分の足で歩きたい』という思いに応えたい」と話していた。

 問い合わせは同病院TEL059-330-6000へ。

(2022年2月12日発行 YOUよっかいち第204号掲載)

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