【希望の星】強みはジャンプの高さ 飛込 春日瑛士君

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高飛込台の上で語る春日君=鈴鹿市で

体幹鍛え人生の軸を

 体幹を鍛え空中を舞い、ダイナミックな演技を競う飛込競技。全国制覇の経験のある春日瑛士君(15)=四日市市立中部中学3年=は、今シーズンの競技を終えた。8月の全中で10mの飛込台から飛び込む高飛込で準優勝、3m飛び板飛込で3位入賞した。

 小学1年のとき、祖母が飛込のコーチをしていたことがきっかけで競技を始めた。4年生の全国大会で入賞し、6年生でジュニアオリンピック(JO)の1m飛び板飛込で春季、夏季の連覇を達成した。

 年の離れた兄2人に「負けたくない。やるからには成果を出す」と挑んできた。中学2年で半月板損傷で手術を受け半年間はまともに練習できなかったが、筋力トレーニングで体幹を強化。その成果もあり、今年3月のJOの春季で、1m飛び板飛込で優勝した。

 強みはジャンプの高さ。ジャンプが決まれば入水の角度も良くなるが、1年で10cm以上身長が伸び、身体感覚が追い付かずバランスを崩すことも。「美しい入水が課題」だという。今年、夏季のJOでは、会期中に新型コロナへの感染が判明。中学最後に優勝できなかったことに悔いが残った。

 「オリンピックも狙える」と周囲の期待も高まるが、将来の選択肢を増やすため進学校を目指し、受験勉強に専念する。「今は体幹を鍛えるように、人生の軸をしっかりと建てたい」と考え、高校合格後に競技の継続を検討するそうだ。

 競技をすることになれば、パリ五輪への期待もあるが、「自分の未来は自分で決める」と、ぶれない気持ちを語った。

※2022年10月1日(212号)発行 紙面から

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