交通事故や犯罪で突然に人生を奪われる不条理さを考えてほしいと、12月4日に四日市市文化会館で催される「じんけんフェスタ2022」で「生命(いのち)」のメッセージ展」が開かれる。展示棟ホワイエで午後4時まで。【四日市市内の住宅団地で回覧された「じんけんフェスタ」のチラシと6歳の男の子を失った遺族のメッセージ】
「生命のメッセージ展in三重実行委員会」の主催で、三重県の4人を含む県内外の30人の断ち切られた命の重さを伝える。会場に「メッセンジャー」と呼ばれる、その人が亡くなった時の身長と同じ大きさの人型パネルと、その人がはいていた靴を置き、遺族らからのメッセージを読んでもらう。パネルの前に立ち、その人が確実に生きていたことを感じ取ることができる。(会場に並ぶ「メッセンジャー」が命の重さを伝える)
実行委員会の代表を務める垣内奈穂子さんは、2000年8月、6歳だった悠佑さんを交通事故で失った。「いつもニコニコしていて、クレヨンしんちゃんみたいな子でした」と話す。事故の直後は泣くことさえできなかったが、やがて、同じような境遇の人をなくしたいと考え、この活動に加わったという。
悠佑さんの誕生日は1993年11月3日。今年は23回忌にあたり、それを機に、垣内さんは、自分の住む団地の回覧板で、じんけんフェスタの案内と、悠佑さんへの思いなどをまとめたメッセージを回してもらった。自治会の人らも快く引き受けてくれたという。
会場では手作りのハートのグッズや関連の書籍なども置かれる。「じんけんフェスタ2022」では記念映画の上映や、福祉団体や学校などによる展示、人権擁護委員による相談なども開かれる。入場無料。
(2022年12月3日発行の214号にも掲載します)