ローカル5Gの活用など議論、四日市でスマートシティ化のシンポ

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 中央通りを含む中心市街地の再編を進めている三重県四日市市は、同時に市街地の通信インフラの高度化も進めようとしている。12月11日、同市のユマニテクプラザで公開シンポジウム「スマートシティ化に向けたまちづくりDXの可能性と課題」が開かれ、ローカル5Gを使った市民サービスの可能性などが語られた。【基調講演でローカル5Gの活用例などを紹介する中尾彰宏教授=四日市市鵜の森1丁目、講師の前に透明パネルが置いてあります】

 東京大学地域未来社会連携研究機構と四日市市が主催し、ほぼ満席の70人余が聴講した。オンラインでの聴講参加もあった。

 東京大学大学院工学系研究科の中尾彰宏教授が基調講演でローカル5Gの活用例を紹介した。富士山の観光登山をリアルタイムの遠隔監視でより安全にすることや、養殖牡蠣の水中の様子を陸上にいながらモニターで見られるシステムなど、実際の成果になっているという。

 ローカル5Gは地域などの要望に応じて自治体や企業などが個別に利用できる5Gネットワークのことで、普通の5Gサービスよりも地域で特色のある運用や利用ができるという。

 四日市市の舘英次副市長は、中央通りの再編と並行して進める「四日市スマートリージョン・コア実行計画」を解説。交通状況や天候によって変化する「スマート街路灯」や、図書館での貸し出しや交通機関の予約など利用しやすさ、災害情報の迅速な発信など、高度な通信が市民サービスを向上させる例を挙げた。

 市と連携してローカル5Gを進める立場のシー・ティー・ワイの佐野貴規ICTソリューション推進室課長、顔認証システムなどを開発しているスマートホテルソリューションズの高志保博孝代表取締役の提案、その後のパネルディスカッションでも議論が続き、「はじまりのいち」で好評だったスケートボードパークを年内には再開したいとの舘副市長の発言に、高志保氏がスケートボードと通信を融合させた世界をつくることを提案した。

 中心市街地に出かけると、こうした新しいサービスに触れることができる期待感で人を寄せ、にぎわいにつなげたいとの意見や、新しい技術に乗り遅れる人が出ないよう、自宅にいても市街地の体験がバーチャルでできるような仕組みを考えてはどうかなどの意見もあった。