表現ワークショップ 音で広がる物語の世界

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 子どもたちの自発的な表現力を育てるため、四日市市はこども芸術体験事業の新しい企画として、小学生対象の「みんなで音楽劇をつくってみよう」を2月にあさけプラザ(下之宮町)で開催する。第一線で活躍する音楽家と一緒に、音楽劇を作り上げる企画で、このほど、プレイベントとして「お話に音をつけて遊んでみよう」が海山道町の三浜文化会館で開かれた。

 講師は、作曲家でピアニストの加藤昌則さんと金城学院大学准教授の磯部澄葉さん。加藤さんが書いた「夜の森のおはなし」の台本を磯部さんが朗読し、プレイベントに参加した市内の小学1年から5年の9人が音、リズム、声などで物語を完成させた。

 会場には傘、ビン、新聞紙などの材料が用意され、物語に登場する動物の鳴き声や雨、雷など自然の音を、どうやって作るか皆で試行錯誤。大きな缶を太鼓のように叩いて雷の音を表現した大矢知興譲小2年の川村遥果さんは「強弱をつけるのが難しかった」と振り返る。虫や風を担当した四郷小3年の中川千聡さんの父・智貴さん(35)は、「本番」に照明で参加し、「緊張したが、達成感があった」とほほ笑んだ。

 オペラ、管弦楽、声楽、合唱曲など幅広い作品を手掛ける加藤さんは「今の自分があるのは、子どもの頃、関わった大人の影響。その経験を還元したい」と、この事業への意欲を話す。

 市は講座の参加者を1月下旬より募集する。問い合わせは文化課TEL059・354・8239へ。

(2023年1月10日発行 YOUよっかいち第215号)