デジタルの国づくり、三重県の子どもたちの取り組みも投票候補に、全国46件の中で健闘中

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 国の「デジタル田園都市国家構想」を実現させる優れた民間の取り組みを紹介し、国民の投票で表彰する冬の「Digi田(デジデン)甲子園」が2月24日まで開催中だ。三重県代表の取り組みは四日市市などの学童保育所の子どもたちの活動で、投票対象46件の候補の中で、活動紹介動画の視聴回数が全国4位になっているなど大健闘している。【学童保育所と県庁などをリモートで結び、元気にあいさつする子どもたち=菰野町菰野】

 選ばれているのは四日市市に本部を置く社会福祉法人日の本福祉会が運営する学童保育施設の取り組み。2月15日、三重県庁の最高デジタル責任者室と40余の学童保育所を結んだリモート会議で紹介された。学童保育施設は四日市市や桑名市などにあり、計約1500人の子どもたちがリモートで県庁を訪問したともいえる。菰野町菰野にある学童クラブ菰野では100人近くがリモート画面の前に座り、紹介動画や別の学童保育所の発表を聞いた。(活動紹介動画を見る子どもたち)

 福祉会の福士英実理事長は「県代表でエントリーされてうれしいが、ここまで来たら優勝をめざしたい」とあいさつした。同福祉会は、子どもたちが自分たちが暮らす地域のことをデジタルを活用して学ぶことで、最先端の技術を学んでいけるようと考えている。

 例えば、複数の学童保育所をリモートで結んでクイズ形式で郷土のことを学んだり、鈴鹿高専の学生が開発したスマホゲームで県の特産品を学んだりしている。最近ではメタバースの中に入って近未来の四日市市の市街地の散歩も体験した。これらの取り組みを聞いた県最高デジタル責任者の田中淳一さんが最後に「これからの新しい社会はみなさんがつくります」などと子どもたちに語りかけ、今後の取り組みの発展への期待を語った。

 デジタル田園都市国家構想は、デジタル技術によって地方と都市の差を縮め、都市の活力と地方のゆとりの両方を享受できる国を実現することという。福祉会の取り組みは短い動画になっており、内閣官房のDigi田甲子園のページの教育・子育ての分類から見られる。全国172件から選ばれた46件すべてを見ることもでき、そのページから原則1人1回、投票に参加できる。

 

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