「自己改革」を積極展開、JAみえきた、4月で発足から10年

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 三重北農業協同組合(JAみえきた)が4月に発足から満10年を迎えた。四日市市以北の本、支店などは計55店。組合員数50873人、貯金残高7554億4000万円、販売品取り扱い実績53億4500万円などの財務指標は、いずれも県内でも最大級で、県内7JAの中での存在感を発揮している。10年を記念した活動などを順次、展開していく計画だ。【AGRIPORTの愛称がついた新本店=四日市市鵜の森1丁目】

 JAグループ三重には、みえきた、鈴鹿、津安芸、いがふるさと、みえなか、多気郡、伊勢の7JAがあり、JAみえきたは旧三重四日市、くわな、いなべ、ながしまの4農協が2013年4月に合併して発足した。管轄するのは四日市市、桑名市、いなべ市、東員町、木曽岬町、朝日町、川越町、菰野町と広範囲だ。

 三重県内では最も都市部にありながら、いなべ市などの自然環境に恵まれた地域も多く、営農指導、農業関連、信用、共済、生活関連などの事業をバランスよく進めている。

■農業の所得拡大など組合員と進める

 この10年で特徴的だったのが、2016年から取り組んでいる「自己改革」の展開だという。組合員との徹底した対話に基づいて「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」「地域の活性化」を進めるというものだ。

 これまでに、米の直接販売・買取販売の拡大に取り組み、事業分量配当による還元を行うなど、生産コストの削減を進め、その結果、組合員からも一定の評価を得てきたという。

■特産品にも力、地域活性化に

 地域的な特色も生かし、タケノコ栽培が盛んな桑名では、育ちすぎて出荷できない幼竹を使った純国産メンマづくりが行われ、生産者の所得増大に役立っている。なばな栽培の機械化で、生産者の高齢化や農業労働力の確保が難しいなかでの作付け面積や出荷量の維持や拡大に努めている。

 管轄地域の特産品では、いなべの特別栽培米「いなべっこめ」、木曽岬町や桑名市長島地区のトマト、四日市市の「かぶせ茶」、白菜・キャベツ、かぶ、梨、桑名のミカン、各地のイチゴや四日市や木曽岬町のメロンもあり、地域の活性化を目指している。

■オリジナル六次化商品や産直コーナー

 オリジナルの六次化商品もある。水害時でも水に浮くアルミ缶に入れた非常時持出米は、熱湯や水を加えるだけで、おいしいご飯が出来る。「とり飯の素」は、県産鶏肉を使い、炊き立てご飯に混ぜるだけ。小袋に分けた伊勢茶、和紅茶、シナモンティなどの茶や、ペットボトルのかぶせ茶やはとむぎ茶などだ。

 一昨年6月、JAファーマーズ四日市に産直コーナーとして、みえきたマルシェ四季菜が出店。売り場面積は約200平方メートルあり、出荷会員を幅広く募集、農業者の所得拡大と生産拡大につながるよう努力している。

■山間地を走る「みえきたん」号

 このほか、高齢者などの買い物弱者に役立つよう、2019年度から移動販売車「みえきたん号」を管内の山間地などに走らせている。

 一昨年11月、近鉄四日市駅西に完成した新本店は、農(AGRI)に関するすべての「人」「物」「情報」の発信地(PORT)になる願いを込め、「AGRIPORT(アグリポート)」の愛称が付けられた。