何が変わる? 四日市市で新しい中学校給食、センター方式で調理、食缶方式で22校へ搬送

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 四日市市の中学校で4月10日から全員で同じものを食べる給食が始まる。同市赤水町に完成した学校給食センターで調理し、温かい料理は温かいまま、冷たい料理は冷たいまま学校へ届ける「食缶方式」を採用し、完全給食(米飯かパン、牛乳、おかず、の内容)を提供する。これにより、おいしく、献立も幅のある内容の給食を育ちざかりの中学生に食べてもらう考えだ。新しい中学校給食について市の担当者に聞いた。【学校給食センター=四日市市赤水町】

 

Q新しい中学校給食を始める理由は何ですか

 市の中学校の昼食は弁当持参から始まり、2008年度から「家庭弁当を基本にしたデリバリー方式の給食(併用制)」を開始し、12年度からは市内全中学校で実施してきました。

 しかし、共働き家庭が増えるなどの社会状況の変化や、デリバリー方式の給食で喫食率や利用率の低迷もあり、15年度に市中学校給食検討会を設け、「将来的に『食缶方式』の導入をめざして検討を始めることが望ましい」とする提言がされました。これを受け、市は17年度に市中学校給食基本構想・基本計画策定委員会を設置し、様々な検討の末、安全・安心な給食を、安定的に、しかも早期に一斉実施できるセンター方式により、みんなで同じ給食を食べる中学校給食を開始することになりました。

 

Q食缶方式とはどういうものですか

 ステンレス2重構造の容器は「二重食缶」と呼ばれ、簡単にいうと魔法瓶のようなもので、保温能力にすぐれています。その二重食缶に給食を入れて、各中学校へ配送します。給食センターから最も遠い学校であっても、文科省の「調理後2時間以内に給食できるよう努める」という基準をクリアできるため、冷めたりせず、小学校の自校調理とほぼ変わらない、できたての給食を味わってもらえると思います。

 

Q小学校の給食との違いは何ですか

 小学生と中学生では必要な栄養量が異なるため、中学生にふさわしい給食を提供します。小学校では1年から6年までの児童に合わせてつくりますが、中学生の献立は、より大人に近い料理になります。小学校では週3回の米飯が中学校では週4回になり、ご飯を主食にした和食献立を積極的に取り入れていきます。提供する食事の量が多くなることもあり、給食費(月額)は小学校低学年4400円、同高学年4600円に対し、中学校では4900円になります。

 

Qデリバリー給食との違いは何ですか

 デリバリー給食では、月初めに配布される献立表を見て、希望者が利用日と献立を選んで申し込んでいました。4月からの中学校給食は生徒全員が同じ給食を食べます。デリバリー給食も栄養教諭が作成したバランスのとれた献立でしたが、食缶方式では温かいものは温かいまま、冷たいものは冷たいまま提供できるので、より食材の持ち味を生かした調理がしやすくなり、提供できるメニューの幅も広がります。デリバリー給食では量の調節ができませんでしたが、これからは盛り付けで調節できるようになります。

 

Qアレルギーへの対応はどうなりますか

 特定原材料7品目(卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生)を除いた食事を提供します。なお、給食では、そば、落花生は使用しません。学校は保護者との面談などで生徒のアレルギーについて情報を把握し、クラスの生徒にも情報を共有するなど、命にかかわることなので、間違いが起きないように努めていきます。

 

Q給食当番の服装や食器は持参ですか

 小学校と同様、食器や箸、スプーンなど必要なものは学校給食センターから届きます。使った食器等はセンターへ戻し、一斉に洗浄します。給食当番に必要なエプロンや帽子なども学校で用意しますが、ハンカチやマスクなど一部は各自で用意していただくことになります。

 

 

Q給食当番による配膳で、昼食時間や1日の日課に変更は

 これまで20~25分だった中学校の昼食時間ですが、食缶方式の給食により、さらに5~10分の配膳時間の確保が必要になります。市が基本となる日課案を示したうえで、各校が望ましい日課を検討していきます。

 

Q給食センターの見学はできますか

 学校給食に対する理解を深めるとともに、食育を推進する目的として、施設見学の準備をしています。4月に給食が始まったら、調理をしている様子を撮影した見学者用のDVDを作る予定です。見学では、この映像を見て、その後、見学通路を案内係の説明で歩いていただき、できたら試食もしてほしいと考えています。準備が整いしだい、PTA、自治会関係者などグループでの見学を基本に申し込みを受け付けたいと思います。子どもたちの自由研究での見学申し込みにも相談に応じたいと考えています。

 

(2023年4月1日発行の第218号にも掲載しています)