香り華やかなごま油 九鬼産業

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一番絞り純正胡麻油を手にする柏木さん

 創業明治19年(1886)ごま一筋で事業を展開する九鬼産業株式会社(四日市市尾上町)。創業以来培った技術を生かした新商品「九鬼一番搾り純正胡麻油」が2月に誕生。同社看板商品のひとつとして、店頭に並び始めた。

 美味しさを追求する同社の製品は、有機溶媒を使用せず圧力だけを使う伝統的な圧搾法で搾る。時間と手間がかかるが、ごま本来の旨みを引き出せる。また原料の特性やその日の温度、湿度を見極め、焙煎温度を微妙に調整することで香りを引き出している。こうした技術を生かした自社製品は、ごま油だけで10種類を超える。

 新型コロナの感染拡大により、家庭で料理を楽しむ人が増え、家庭用ごま油の売り上げが急増した。その中でも香りが強いごま油は人気があったが、苦みを感じるという声があり、苦みを抑えつつ香りが高い新商品への期待が社内でも高まった。

 ごま油は通常ごまを数回搾って作るが、その過程で雑味が出る。一番搾りの油だけで作ると苦みや雑味が抑えられ、香り華やかなごま油になる。社内の官能評価員(味と香りを評価する有資格者)10人で評価し2月13日、販売を始めた。

 同社開発部の管理栄養士の柏木紗也さんは「自信をもってお客様にお出しできる新商品」と笑顔で語った。

※2023年3月4日(217号)発行 紙面から