四季折々の自然や風景、思い思いのこだわりをとらえる 菰野・春陽クラブが第18回写真展開催

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 全日本写真連盟春陽クラブ支部(吉良新一支部長)第18回写真展が、6月2日(金)、菰野町菰野の菰野地区コミュニティセンターホールで始まる。県内外の自然や季節の風景等の自由作品30点、「あなたに見せたい三重百景」として切り取った県内の写真43点が展示されている。4日(日)まで。【設営が終わり、来場者を待つ会場の様子=菰野町菰野で】

 年1回の恒例の展示で、18回目となる今回は講師の写真家、片出実さん(81)と14人の会員が、1人4、5点ずつを出品。幻想的にとらえた鉢植えの梅や晩夏の路地、秋の滝、雪に煙る神社など四季折々の風景の他、こだわりの視点で切り取った心象風景も。

 元々版画を刷っていたという八幡浩司さん(83)は、昨年8月に菰野町役場で撮影した高圧洗浄の水流の跡が残るコンクリートの地面に、魚形のガラス皿の写真を重ね合わせ版画のような線を浮かび上がらせた「試行錯誤」を出展。「題名は、何度も試してつくり上げた過程そのもの。独特な視点で心を表現したい」と語る。

 八幡さんの孫で、写真歴7年、名古屋学芸大学在学中の棟大さん(18)は、今回が5回目の展示。レトロな佇まいの店舗と人物が情緒的に納まった作品は、祭りの最中に入り込んだ路地裏で撮った。「タイミングよくシャッターチャンスを得られた」と手ごたえを話す。

 講師を務めつつ自身も精力的に撮影活動をしている片出さんは、「個性が大事。『自分の好きな作品を必ず出すこと』と指導している。皆の独自の思いがこめられた写真を見てもらいたい」と見どころを語った。

 入場無料。開催時間は午前9時から午後5時(最終日は同4時)まで。問い合わせは、事務局TEL090・6086・6898へ。