旧四郷村役場の活用についても質疑、耐震補強など終えた現地で四日市市文化財保護審議会

1115

 令和5年度の第1回四日市市文化財保護審議会が8月9日、市指定有形文化財の「旧四日市市役所四郷出張所(旧四郷村役場)」で開かれた。耐震補強や復元修理を終えた同所の委員への披露を兼ねた開催。委員からは、今後の活用方法について質問があった。【耐震補強などが終わった旧四郷村役場=四日市市西日野町】

 大正10(1921)年に建設された旧四郷村役場は昭和57(1982)年に文化財指定を受け、歴史民俗資料などを展示した「四郷郷土資料館」などとして利用されてきたが、築100年を目の前に2020年10月から耐震補強などに入った。今年3月に竣工した。

 市側からは、工事後のオープンを前に施設の魅力を発信しようと、今年5月に竣工記念座談会と見学会を開催して100人の参加があったこと、10月にこの地域の「ふるさとウォーキング」を計画していることなどが報告された。

 委員からは、今後、日常的に施設をどう活用していくか、考え方を説明してほしいとの質問があった。市側や、市が工事について助言を得た別の委員などによると、活用の方針は地元の保存会と相談しているという。

 資料館時代には、多くの生活用具が室内を埋め、来訪者が自由に触れて体感できるのが魅力にもなっていたという。しかし、一方で、修復された旧議場など多くの人が入れる「スペース」としての活用も可能で、今後、そのバランスを考えながら活用方法を絞っていくことになるという。

 施設の修理にはクラウドファンディングも活用された経緯があり、地域だけでなく、活用は市外在住者など多くの人を意識したものになるとの意見もあった。

 このほか、委員からは久留倍官衙遺跡公園の万葉植物をもっと充実させてもよいのではないかとの意見もあった。