新図書館の検討状況、ランドセルの中身重すぎない?など、 四日市市議会で一般質問二日目

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 三重県の四日市市議会は9月27日、一般質問の二日目で、市民目線の会、無会派(日本共産党)、公明党の計6人が質問に立った。新図書館の検討状況、子どものランドセルの中身が重すぎないかなど、やりとりがあった。【一般質問二日目の四日市市議会】

 市民目線の会は、田中徹さんが新図書館の検討状況を尋ね、水谷一未さんは、小学生のランドセルが荷物で重く、健康を害する心配もあり、リュックサックなど他の荷物入れの使用や、デジタル教材の活用ができないか、などと問題提起した。

 新図書館について市側は、現段階でのコンセプト(基本的な考え方)を「滞在型図書館」と表現。ゆとりのある空間で読書や調べものができることをめざしていると説明した。近鉄四日市駅東の旧スターアイランド跡地に建てる新ビルの3階~8階を占め、面積は現図書館の約2倍。子育てから少し離れて休息ができる子育て支援を念頭に置いた託児室の新設も考えているという。「くすの木パーキング」から雨に濡れずに入館できるよう検討しているという。

 水谷さんは、全国の各種調査を引用しながら、小学1年生が平均5キロ前後の荷物を背負って登下校しており、3人に1人が痛みを感じ、登校したくないと思う子どもも少なくない実態があることを指摘した。ランドセルは軽量化され、工夫もされているが、子どもによっては肩などに痛みを感じる子もいるという。しかし、リュックサックに代えてみたところ、集団登校の時に「どうしてランドセルじゃないの?」と聞かれ、居ずらい思いをした子もいるとし、ランドセル以外の荷物入れも使えることをもっと伝えるべきだとした。

 市側は、「ランドセルでないといけない」のではないことを伝えるほか、教材の重さについてはデジタル教材の活用も考えていきたいなどと答えた。水谷さんは、生活保護世帯などの子どもの学習支援事業について、制度をもっと知らせる努力をしてほしいとも求めた。

 無会派(日本共産党)の太田紀子さんは、記録的な暑さが続く中、熱中症での悲劇を起こさないためにも、低所得者へのエアコン設置に補助を出してほしいと求め、東京都練馬区が非課税世帯に対し、年齢制限なしに本体62000円まで、設置工事費38000円までの助成を始めていると紹介した。市側は、貸付制度について説明したものの、助成については明言しなかった。

 同じ無会派(同)の村上暁さんは、PFAS(有機フッ素化合物)のうち、毒性が指摘されたPFOS、PFOAが市内で検出されたかと質問した。市側は環境省の調査で2019年に海蔵川(海蔵橋で採水)で102.3ng/Lが検出され、環境省の暫定指針値50ng/Lを大きく上回ったと答弁。その後の定期的な検査では下がったが、指針値ぎりぎりなどの数値が出ていることも明らかにした。この数値については、市民団体の「四日市公災害市民ネット」が市に実態報告を求め、その回答の中でも示されている。

 公明党の山口智也さんは、災害時に一人で安全を確保できない「避難行動要支援者」の個別避難計画がどこまで検討されているかを尋ねた。市側は、実効性の高い計画にするため、引き続き検討を重ねているなど、現時点での状況を説明した。樋口博己さんは「ごみ屋敷」をどう解決するかについて市の取り組みを質問。市は組織横断的な「ごみ屋敷対策検討会」を設け、相手に寄り添う形で解決を図り、成功例についても説明した。樋口さんは歩道と横断歩道の段差の解消も求め、市側は、横断歩道の面から15センチ以上高い「マウントアップ」型の歩道から調査に入っており、交通安全施設事業の中で順に解消に努めていると回答した。

 

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