4年ぶり正調の本舞を奉納、四日市で立阪神社獅子舞の披露始まる

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【大きな拍手が贈られた立阪神社獅子舞の子どもらの演舞=四日市市垂坂町】

 三重県四日市市の無形民俗文化財に指定されている立阪神社獅子舞が10月7日、同市垂坂町の同神社の大祭に合わせて披露が始まった。昨年、限定した形で3年ぶりに活動を再開したが、今年はコロナ禍前と同様の形に復活。午後7時から4年ぶりに正調による本舞を奉納し、境内を埋めた約300人の観客から大きな拍手が贈られた。獅子舞の披露は8日まで。

 本舞は8日も含め、慶事のあった氏子宅などで舞うが、時間は短縮されており、本当の意味での本舞は神社への奉納の形でしか見られないという。朝には四頭の獅子がそろって舞う「舞始め」もあった。

 正調の本舞は日が暮れた午後7時から神社境内で始まり、1時間余の演舞を獅子役2人と獅子に対峙する「口取り」の3人が5組など、演舞を数人が引き継ぎながら舞った。クライマックスの「花の舞」では、獅子が毬(まり)を口でくわえて宙に放り上げ、それを口でキャッチする離れ業を見せ、観客から喝采を浴びた。

 演舞をしたのは立阪神社獅子保存会(伊藤亨会長)の85人。小学生26人と中学生15人を含むが、中学生は3年間、コロナ禍で思うように舞えず、久しぶりの大勢の前での発表の場になった。

 立阪神社獅子舞は江戸時代の1844(弘化元)年、伊勢神宮に奉納する麹をめぐって垂坂地区と近隣他地区の訴訟が生じ、垂坂が勝ったことを祝って奉納されたのが始まりとされる。鈴鹿市の箕田の流れを汲む獅子舞を受け継いでいるという。

 10月8日は氏子各戸の門前で舞う「皆ならし(門舞い)」が午前8時~10時、神社奉納や慶事のあった氏子宅に招かれての本舞が午前10時半以降に予定されているという。