オーダーだからこそ大切に 太田洋服店 太田将司さん(34)

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【商店街のイベントや清掃活動もし、地域活性化にも取り組む太田さん=四日市市西新地】

 1912年創業の老舗オーダー専門店太田洋服店(四日市市西新地)四代目。商店街のイベントや清掃活動もし、地域活性化にも取り組む。

 20歳でオーダースーツのメーカーに入社、営業を担当し、その後パターン(型紙)も学んだ。25歳の時に同店へ。それまでは納品に接する機会がなかったが、同店では自ら納品に立ち合い、顧客の喜ぶ顔が見られることが励みに。オーダー専門店では珍しい、「パーソナルカラー診断」を行っており、顧客により似合うスーツの提案が可能だ。「お客様の変わる瞬間がうれしい」と語る。

 2015年には、靴のオーダーも開始。既製靴が合わないと悩む人もいる中、太田さんのフィッティングで、靴の悩みが解消され、リピーターになる顧客も。太田さんはシューケアアドバイザーの認定も取得しており、思い入れのある革靴を永く履くためのアドバイスや靴磨きも行う。

 オーダー専門店に入りにくいという人が多いことも感じるが、「分からないことを気軽に聞いてほしい」と訪れる人に寄り添う。太田さんは「自分のスタイルに合った『勝負服』をオーダーすることで得られる満足感や高揚感を大切にしてほしい」と語る。現在ではブルゾンやGジャンのカジュアルアイテムも展開。今後は、顧客から要望のあったTシャツのオーダーも始める予定だ。

 店の周りは繁華街、ガムやたばこの吸い殻が目立ち、店の周りのゴミ拾いを始めた。近隣の店の人にも声をかけ、今は月に2回、土曜の朝に30分ほどかけて行い、地域のパトロールにも参加する。昨年は四日市市商工会議所青年部のメンバーとしてマルシェも企画した。「商店街を昔のような活気ある場所にしたい」と話し、老舗の伝統を守りながら、新しい挑戦を続けていく。