シンガポールで7月に開催される「世界選手権競泳」に、三重県四日市市出身の難波暉さん(29)が出場する。5月22日、森智広市長を表敬訪問して報告した。種目は50m自由形で、短いタイムの中にライバルがひしめく激戦の世界だ。ゼロコンマ数秒でトップを競うために、ベストの記録を伸ばすことに集中して挑むという。
50m自由形にかける思いを森市長に尋ねられた難波選手は、「実は、今回の世界選手権は出場を狙っていたわけではありませんでした」と話した。2019年の世界水泳選手権大会(韓国・光州)、2021年のオリンピック(2020東京)では男子4×100mリレーに出場したが、50mに種目を変え、昨年7月からは自らの独自の練習方法を徹底しようと、個人での練習に打ち込んできた。そんな中で出場した今年3月の日本選手権水泳競技大会の50m自由形で優勝、シンガポールへの出場を手にした。
難波選手によると、現在の自己ベストは22秒をわずかに上回っているが、これが21秒台になると、がぜん、決勝にも入れるスピードになるという。今回の世界の戦いも、その目標に向かってのひとつの過程になるという。
「練習を変えて、もう結果が出ているのは順調ですね」と森市長に声をかけられ、難波選手は「いい道を選んだかなと思います。安定した記録を出していければ、自信にもなります」と抱負を語っていた。