万年筆の黒い線と透明水彩絵の具で「線・彩画」を発表してきた三重県四日市市の木村哲美さん(77)の新作展「果物と野菜たち」が6月25日から始まる。よく見ると、野菜の形は実に複雑。それでいて楽しい。感じたままにカラフルな色づかいで表現している。7月14日まで。
会場は、同市中川原3丁目の「珈琲・紅茶・ハーブティー&ギャラリーRosemary(ローズマリー)」。店内奥の壁などに約90点が並んでいる。展示の入り口にある「タケノコ」は、実際の姿よりも相当に鮮やかな色彩をまとい、陽気な姿が引き付ける。パイナップルは花屋で見たものを描いたそうで、ダイコンも色鮮やか、ブドウも何やら生物のように見えるみずみずしさだ。

「もともとはスケッチが基本で、果物や野菜に特別な注意は払っていなかった。でも、よく見ると、いろんな形や色があり、実に複雑な容姿をしていておもしろい。それを思い切り、にぎやかに描いてみた」と木村さん。1年がかりで描いてきた作品だという。
展示された作品の中には、黒い輪郭線が目立たず、絵の具の彩色をメーンにして描いた作品もあり、新鮮な印象だ。ローズマリーは水~土曜日が午前9時~午後9時、日・月・祝日が午前9時~午後7時、火曜日は定休。
