三重県四日市市の森智広市長は9月20日、記録的な大雨で中心市街地に浸水被害が出た同12日から1週間が過ぎ、被害状況がおおむね把握されてきたとして、記者会見を開き、全体状況を説明した。274台が取り残された地下駐車場「くすの木パーキング」では、安全確認を進めたうえで、22日から所有者が車両を確認できるよう作業を進めているという。
車両の所有者の確認を急ぐ
市側の説明では、地下駐車場内にバルーン投光器を配置し、確認作業をしてもらうという。19日までに被害に遭った274台のうち224台までの所有者が判明したといい、連絡を取る作業を進めている。ただ、いつごろ車両を搬出できるかについては、なお目途が立っていないという。
森市長は、今後、安心して駐車場を利用してもらうためにも、浸水などの原因や状況の検証は必要だとして、国が設置する有識者による検討委員会の役割に期待を示した。市としても協力していく考えという。
商店街の浸水被害把握へ調査
森市長は市民へのお見舞いをあらためて表明し、その中で、特に浸水被害が多かったエリアには市側からの積極的な住家被害認定調査を実施したと説明した。具体的には城東町と浜田町のすべて、九の城町と鵜の森1丁目のそれぞれ一部だという。
罹災証明は19日までに147件、被災届出照明は340件を受け付けたという。被災ごみは約13トンを収集したという。四日市商工会議所でのワンストップ緊急特別相談窓口は期間を9月26日まで延長しており、19日までに15件の相談があったという。
商店街での浸水被害の把握のため、各振興組合や発展会を通じての調査を始めているという。災害支援寄附金も15件寄せられたという。
森市長は21日に地下駐車場を自ら視察する考えで、一見勝之知事も25日に視察する予定だという。