大雨による大規模な浸水があった三重県四日市市の地下駐車場くすの木パーキングで10月1日、多数のレッカー車を投入した被害車両の本格的な搬出作業が始まった。この日だけで90台余を地上に出すことができたが、3日程度をかけて集中的に搬出を進める考えだという。
レッカー車26台を投入
駐車場を管理運営している株式会社ディア四日市によると、県内外に発注したレッカー車26台と運転手を含む作業担当者50人を投入し、午前9時から作業を始めた。午後3時現在で91台(午前48台、午後43台)を搬出したといい、9月29日の搬出作業開始から数えると計95台になった。
地下店舗水没5件、床上浸水101件など商店街で被害
一方、四日市市の危機管理統括部は市の災害対応状況をまとめた。商店街振興組合、発展会などを通して中心市街地商店街の被害を調べたところ、床上浸水101件、床下浸水26件、地下店舗水没5件などの状況が明らかになったという。
罹災証明書と被災届出証明書の受付件数は9月17日から同29日までの時点で、それぞれ222件、597件となっている。被害認定調査は9月18日から同29日までの時点で299件。うち、床上浸水93件、床下浸水121件、浸水なし85件となっている。
ボランティアも活動、支援の寄付金も全国から
相談先が分からない市民のための相談窓口(市役所1階市民相談コーナー)を訪れたのは9月17日から同29日までで被災者26、事業者7の計33件だった。市災害ボランティアセンターの開設以降、ボランティア派遣をしたのは同29日までで27件、83人だった。
四日市商工会議所の事業者向けワンストップ緊急特別相談窓口には9月17日から同26日までに28件の受付があった。全国から寄せられた災害支援寄附金は85件122万6000円余。送風機の貸し出しは同30日午前の時点で218台だったという。