三重県四日市市の四日市商工会議所で11月、「四日市の伝統・文化の共演 萬古焼とお茶を楽しむ会」が開かれる。その実行委員長を務める陶芸家の清水醉月さんと四日市茶道連盟理事の前川温子さんらが10月17日、市役所に森智広市長を訪ね、準備状況などを報告した。当日、会場で展示もする森市長自らろくろを回した茶碗も釉薬を施して焼き上がり、その出来栄えに森市長自身が驚きを見せていた。
11月7~9日、四日市商工会議所で開催
「楽しむ会」は11月7日から9日まで、商工会議所1階ホールであり、四日市の陶芸家15人が茶碗を提供、四日市の4流派の茶道の先生、和菓子店、製茶会社などが委員会のメンバーに入って主催する。四日市の抹茶を四日市の萬古焼の茶碗で、四日市の茶道の先生により、菓子も四日市のものを使う、まさに四日市の茶会になるという。
40社を超える企業などが協賛をしてくれたといい、清水さんは「多くの方に伝統や文化に関心をもっていただけるのはありがたいこと」と話した。開催中は萬古作家の茶碗を会場に展示するほか、製茶や菓子づくりの実演もして、幅広い年代に楽しめる内容をめざしているという。

かぶせ茶の灰の釉薬、乳白色のようで青みもあり
清水さんは、四日市で出た土を使い、四日市のかぶせ茶の葉を焼いた灰で釉薬をつくることを考案し、その最初の作品を生み出す時に森市長にろくろでの成形を依頼した。8月上旬、森市長は1時間以上、ろくろの前に座り、様々な形の幾つかの茶碗をつくった。釉薬や焼きは清水さんが引き受けた。
清水さんは、できあがった森市長の茶碗を持参したが、青みがかったようにも見え、乳白色のようにも見える出来栄えが味わいがあり、森市長は「本当に私がつくったものですか」と聞くほどだった。これらの作品も会場に展示することを考えているという。

「楽しむ会」はだれでも入場でき、前売り500円、当日550円(前売り券は泗翠庵で販売しているという)。子どもの参加については予約が必要という。