長く使った包丁に感謝し供養祭、四日市の鵜森神社境内、料理にかかわる人ら参加

【庖刀塚の前で供養祭を開く関係者のみなさん=四日市市鵜の森1丁目】

 プロの調理場や家庭の台所で長く使われた包丁に感謝する第8回庖丁供養祭が11月8日、三重県四日市市の鵜森神社境内にある庖刀塚であり、料理の仕事にかかわる人や一般の人など計30余人が参加した。「いい刃(11・8)」にちなんでこの日を供養の日とし、四日市地区調理師協会(河内信次会長)が開催している。

 庖刀塚の前には、三重県調理師連合会や四日市食品衛生協会などの関係団体や県議、市議らが参列し、神官により供養祭が進行された。祭壇の上には寄せられた75本余の包丁が並んだが、刺身包丁、菜切り包丁、プロが使う特別な肉切り用の包丁など様々。かなり使い込んだと思われる品もあった。来賓らに続いて河内会長も玉串を奉納した。

供養された包丁たち
玉串を奉納した河内信次会長

 河内会長はあいさつで、この供養祭を長く続くものにしたいと述べた。一般の人も供養する包丁を持ち寄って参加できる内容にしていきたいという。供養の包丁は、今年の場合は10月中旬から四日市地区調理師協会事務局(三重県四日市庁舎本館1階)に持ち込んでもらって準備したといい、会社やプロの人だけでなく、一般の人も500円(2本目からは200円)ほどの祈祷料で預かってもらえたという。

 庖刀塚は、1968(昭和43)年5月に四日市日本料理研究会泗友会の会員らが寄進して建立されたという。翌年から1月1日に包丁供養や魚鳥供養、家内安全や商売繁盛などを願って会員らが参拝していたが、平成になって11月8日が「刃物の日」になったこともあり、毎年、続けていくうえで覚えやすいこの日付で供養祭をしているという。

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