三重県四日市市は2月5日、2026年度当初予算案を発表した。中央通り再編に加え、新図書館やJR四日市駅前の新大学の基本設計づくりなど、将来へのプロジェクトを進め、保育や教育などにも力を入れるとして、一般会計は1522億3000万円と過去最大規模となった。競輪、上下水道、市立病院などの特別会計、事業会計を加えた総額3273億6471万円も過去最大となった。
「余裕のある今こそ未来への投資」
森智広市長は同日の定例記者会見で、今予算を「こどもの笑顔を真ん中に 未来へつなぐ ひとづくり まちづくり予算」と形容した。「積極的な事業展開をしているが、引き続き財政は健全な状況だ」と話し、日本全体が人口減少で縮小する恐れのあるなか、余裕がある今だからこそ、市の将来のために投資しているとの思いを述べた。
一般会計の歳入では、市税が、企業の設備投資による固定資産税の増などにより750億円で、前年度から27.5億円(3.8%)増えた。市債は、文化会館の大規模な改修事業や堀川内水対策事業、中央通り再編事業など投資的経費の増で122億円、前年度からは29.3億円(31.4%)増えた。

新図書館、新大学は基本設計など具体化へ
おもな歳出では、新図書館(知と交流の拠点施設)の建物の外観、構造、間取りなどを決める基本設計や地質調査などを含む整備事業費3億510万円、新大学(大学等拠点施設)の建物配置や間取りなどの基本設計や用地測量、地質調査、学長や学部長候補になる人材検討や教育研究体系、企業との連携の具体的な検討を行う整備事業費2億4050万円を計上した。どちらも中心市街地再編の重要な拠点施設でもあり、具体化への検討を進める。
中央通り再編事業は、国直轄の「バスタ四日市」と連動させる直線デッキなどの工事や中央通りの公園整備、近鉄四日市駅西側の円弧デッキを設置する。予算額は52億5061万円余で、連携して進める鵜の森公園、諏訪公園の再整備に4億7660万円を計上した。
夏休みの児童預かりを開始、待機児童対策も
これら「まちづくり」の事業に加えて市が重視したとするのが「ひとづくり」で、指導員の処遇改善や建築工事への補助などで学童保育の提供体制を強化し、新たに夏休みの児童預かりも市の事業として始めるため、10億6773万円余を計上した。認可保育園に入所できなかった2歳児の受け皿として定期的な預かりをする私立幼稚園に運営費を補助する待機児童対策事業費5157万円余も計上した。
プールの民間施設活用を進め、算数にてこ入れ
市独自の「新教育プログラム」の取り組みで、学校の水泳を民間のプール施設を活用して行う取り組みは、2025年度の小学校7校から2026年度は小学校全37校に拡大させる方針で、4億1304万円余を計上、小学校、中学校が協働で子どもの教育に取り組む、学びの一体化推進事業では、算数のてこ入れのため、小学校高学年の教科担任制を実施するのに必要な非常勤講師を配置(小学校6校)する。こちらは1633万円余を計上した。
市内の小中学生が家庭の所得に関係なく、だれでも優れた文化芸術、スポーツに触れられるようにと計画した、こどもみらいクーポン事業は、システムづくりから、文化会館の大規模改修が終わる10月以降をめざしてプログラムを実施する。4600万円を計上した。
大雨にソフトで備え、プロスポーツチーム誘致検討
昨年9月の大雨災害を教訓に、被害を早期に把握できるよう、SNSの投稿を活用する防災システムを導入し、市の安全安心防災メールと連動させて状況を市民へ自動配信する仕組みをつくる。事業費は3007万円を計上した。
災害時に自ら避難することが難しい人の「避難行動要支援者名簿」を福祉専門職の協力を得て精度の高い内容にする関係経費2812万円余を計上した。
世界最高峰のSVリーグへ昇格をめざすヴィアティン三重バレーボールの本拠地を四日市に置き、地域名を押し出した市民クラブとして活躍してもらうための市の参画や、中日ドラゴンズのファーム誘致についての検討を進めるため、260万円を計上した。









