三重県の四日市市議会は3月24日、本会議を開き、新図書館、新大学、円弧デッキなど駅西整備を含む当初予算案や補正予算案、市手話言語条例の制定案など、すべての議案を原案通り可決した。委員会審議では審査期限の延期を決めた議員定数の見直しを求める請願は、本会議では延期の判断を否決、再度、委員会で議論したうえで本会議で採択された。
新図書館、新大学については、「円安や中東情勢など、事業費は今のままであるはずもなく、円形デッキのようなモニュメントづくりの箱もの行政はやめるべきだ」とする厳しい反対意見もあったが、大きな差をつけての原案可決となった。
多くの傍聴者、「聴覚障害者の夢かなった」
議案の中では、市手話言語条例の制定案が可決された。聴覚障害者(ろう者)が求めてきたように手話を言語として認め、手話による理解を広げ、手話を使いやすい環境をつくり、市の責務や市民や事業者らの役割を定める内容だ。傍聴席には、条例案が成立する瞬間を見ようと、多くの関係者が集まった。
傍聴した「ろう者の生活と手話通訳事業を考える会」の代表者のひとりで、四日市市ろうあ福祉会会長、三重県聴覚障害者協会事務局長兼常務理事などを務める山本喜秀さんは「長い間の夢でした。本当に長い道のりでしたが、待ちに待った条例が通り、きょうを誇りに思います。これを機に、手話によって、耳が聞こえない人たちへの理解が進む社会になっていくことを願います」などと喜びを語った。

市によると、三重県内では県、松阪、伊勢、名張、鈴鹿各市、明和町に次ぐ制定となる。4年ほど前から関係者と意見交換をしながら準備を進めてきたという。全国では2013年に鳥取県が初めて制定、その後、全国に広がり、今年2月末現在で41都道府県、22区、397市、146町、13村で制定されたという。
議員定数見直しを求める請願も賛成多数で採択
3月3日の総務常任委員会での審議では、審査期限の延期を決めた市議会の議員定数の見直しを求める請願だが、この日の本会議では延期に反対する討論があり、採決の結果、延期する案が否決された。このため、総務常任委員会は再度の審議をし、請願を提出した四日市市自治会連合会の趣旨について再確認をした。その結果、議会の役割を高めていくなどの考え方は互いに納得のいくものだとして、今回は賛成すべきものと判断した。本会議では、なお、議員の定数を減らすことは広く市民の声を拾うことに反するなどとする反対意見はあったものの、賛成多数で採択を決めた。
請願では、乗降客の安全のため、近鉄霞ヶ浦駅の西口に改札を設置することを求める件についても賛成多数で採択された。









