菰野町の「デンソートリム」が資源エネルギー庁長官賞を受賞 鈴鹿山脈の地下水ポテンシャルを凝縮

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満開の桜と青空を背景にした株式会社デンソートリムの看板と工場外観。
【三重県菰野町のデンソートリムが「省エネ大賞」の資源エネルギー庁長官賞を受賞。鈴鹿山脈の地下水を徹底活用し工場の電力を10.8%削減。】

 三重県菰野町に拠点を置く「株式会社デンソートリム(取締役社長:山下大輔氏)」が、一般財団法人省エネルギーセンター主催の「2025年度(令和7年度)省エネ大賞」省エネ事例部門において、最高位に準ずる「資源エネルギー庁長官賞」を受賞した。鈴鹿山脈の冷涼な地下水を徹底活用した独創的な省エネ対策が、全国的に高い評価を受けたもの。この功績を祝し、今月9日には山下社長らが菰野町役場を訪れ、諸岡高幸町長を表敬訪問する。

地下水の冷熱を冷却・散水に多段階活用

 同賞は、優れた省エネ活動や先進的な省エネ製品を表彰する制度。今回の受賞テーマは「徹底した地下水活用による省エネ推進」だ。
 自動車関連電子部品を製造する同工場では、空調エネルギーが全体の24%を占めることが課題となっていた。そこで同社は、鈴鹿山脈麓に位置する地の利を活かし、通年で約18.5℃に保たれる豊かな地下水の「冷却ポテンシャル」に着目。複雑な装置や高価な設備を用いず、段階的に熱を使い切る仕組みを構築した。
 具体的には、まず地下水を空調室内機の吸気冷却に利用。その後、その水を屋上へ汲み上げて屋根へ散水し、室内温度の上昇を抑制させた。さらに雨樋から分岐させた配管で、屋上散水後の水を空調室外機の熱交換器や周辺コンクリートへ散水することで、夏季の空調負荷を劇的に低減した。

10.8%の電力削減を達成 他社への普及性も評価

 冬季には、これらの水を屋上の融雪に活用することで、屋根の積雪荷重を大幅に軽減。これにより、約1MWの太陽光発電パネルの設置が可能となった。
 これらの取り組みの結果、事業所全体の年間電力使用量は10.8%削減。特別な制御を必要とせず、シリカ対策などの運用上の工夫により、他事業所や他社へも容易に展開できる「先進的モデル」として高く評価された。持続可能なカーボンニュートラル実現に向けた、地域資源活用の好事例といえる。

株式会社デンソートリム(DENSO)と菰野町のロゴマークが並んだ画像。
デンソートリムと菰野町のロゴ。

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