巨匠の作品でめぐる近代西洋絵画の流れと日本への影響、パラミタミュージアムで展覧会

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【主要作品のひとつ、ルノワール「パリスの審判」を解説する学芸員=菰野町大羽根園松ケ枝町】

 三重県菰野町のパラミタミュージアムで7月26日、「フランス印象派から日本の近代洋画まで」が始まった。ひろしま美術館のコレクションから、この展示のために貸し出された作品は約70点。ドラクロア、ルノワール、ピカソなどの巨匠たちの作品を通して、フランスを中心にする近代絵画の流れを一望できるほか、これらの作品に影響を受けた黒田清輝、浅井忠、荻須高徳など日本人作家の近代洋画の数々も紹介している。9月28日まで。

 展示されている作家の数は海外27人、日本人36人の計63人。作品の中には彫刻が1点ある。概ね、絵画史のテーマに沿った展示になっており、大きな近代の芸術の流れをつかみやすい内容になっている。

アンリ・マティス「赤い室内の緑衣の女」(左)、シャルル・カモワン「水浴」

 ひろしま美術館は、原爆投下があった広島市で、平和への願いを込め、創業100周年を記念し、広島銀行が1978年、「愛とやすらぎのために」をテーマに設立した。一枚の絵画が人々の心を癒すと信じ、戦争で傷ついた人々のやすらぎの場になればとの思いが込められているという。

パブロ・ピカソ「女の半身像」(右)

 関連イベントとして、8月10日午後2時、ひろしま美術館学芸部長の古谷可由さんが記念の講演をする。入館者はだれでも無料で聴講できる。

 入館料は一般1000円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料。会場は菰野町大羽根園松ケ枝町。

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