三重県四日市市山田町の「おやまだ文化の森・本館2Fギャラリーたね」で8月20日、公募写真展「夏のおもいで。」が始まった。インスタグラムや声かけで集まった22人の大切な夏の一瞬を1人1点ずつで展示している。9月27日まで、入場無料(日曜休館)。
作品は夏の風景、家族とのひととき、思い出の時など、さまざまな切り口で撮影されており、その人でなければ撮れないと思われるような人の表情などが魅力的だ。県内からの応募がほとんどだが、滋賀県や京都府の人の作品も寄せられたという。
かき氷を食べる娘さんの笑顔が愛らしい梅山友希さんの作品。孫の姉妹がはじけた表情で水遊びをする岡村仲江さんの作品は20年前の夏の思い出という。

鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦している地元のチーム「FCC TSR HONDA FRANCE」を「大好き」と撮影したmikaさん、44年前のサイパンで撮影した女性モデルの写真に平和への思いを寄せた内山光一郎さん、今は施設にいる99歳の父が、自宅の風通しのいい土間でラジオを聞いている姿を撮ったという今仁さとみさん。それぞれの作品にストーリーがある。
おやまだ文化の森は、130年以上も前の小山田尋常小学校を起点に小山田村役場、小山田美術館などを経て、2022年に今の館長を務める写真家の林謙助さんが買い取って改修した。種まきのイメージから命名した「ギャラリーたね」のほか、妻智穂さんが立つカフェや、ショップ、敷地内の古風な部屋がある写真館などを備えている。
