車の被害間近に「言葉ない」、森智広四日市市長が「くすの木パーキング」を視察

【かぶった泥が乾いて真っ白になった車のすぐ横を歩いて視察する森智広市長=くすの木パーキング】

 三重県四日市市の森智広市長は9月21日、大雨で浸水被害があった地下駐車場「くすの木パーキング」を視察した。初めて間近にした車の惨状に、森市長は「画像などでは見ていたが、実際に見て、水の勢いのすごさは想像以上だった。所有者の方の気持ちを想うと言葉もない」などと話した。駐車場の管理会社などは同22日から3日間、所有者が地下に入れるように投光器などを設置して車両を確認してもらう。

奥まで車の重なりなど被害多く

 森市長は午後2時から1時間ほど地下に入り、浸水が大きかった地下2階を中心に、中央通りの下から国道1号の下まで歩いて状況を視察した。くすの木パーキングの復旧を支援するために市が設けたプロジェクトチームの職員が案内した。

 同19日に報道関係者に公開された場所よりさらに奥まで回ったが、冠水で浮いた車が駐車位置から外れて通路などに流され、ほかの車とぶつかっているところが複数カ所あり、どの車も泥をかぶった状態だった。

通路などに飛び出してぶつかり合う車両

「早急な復旧に市も努力」

 視察後、報道関係者の質問に答え、森市長は「今後の対応は、所有者でもあるディア四日市や国などがまずは前に立つと思うが、四日市市にとっても重要な駐車場なので、早急な復旧をさせないといけないと考えている」と話した。

プロジェクトチームの職員から説明を受ける森智広市長(左)

 取り残された計274台のうち、242台については所有者が確認でき、それぞれと連絡を取っているという。ただ、所有者それぞれの都合などもあり、車両確認の3日間に何人が現場に来られるかははっきりしていないという。3日を過ぎた場合も、連絡を取ってもらえば管理会社などが対応し、地下に入って車両を確認できるようにするという。

通路をふさぐように重なる車両

こんな投稿もあります。